ワシントンDCで混乱が続く中も、新型コロナウイルスの感染拡大は続いています。カリフォルニア州南部では医療崩壊が起きています。
カリフォルニア州ロサンゼルス郡では、 8日金曜日、1日の感染による死亡者数が708人で過去最多となりました。 遺体は病院や葬儀施設では収容しきれず、並べられた遺体安置用の冷蔵トラックに運ばれていきます。救急車は、患者の受け入れに最大17時間待つこともあり、病院では、人工呼吸器や酸素が不足しています。医療スタッフは「1つの酸素吸入器を分岐して2人の患者に使っています。治療するための機器が足りません。」感染患者の増加は、他の患者にも影響を及ぼしています。 南カリフォルニアでは、髄膜炎で動けないでいる女性が満床で病院に受け入れられず、地面で横たわる姿が見られました。
14日木曜日までに、全米の感染者数は2300万人以上、感染による入院患者数は約12万9000人、これまでの感染による死亡者数は38万8000人以上となっています。また、12日火曜日、1日による死亡者数が4400人以上で過去最多となりました。
こうした中、12日火曜日、政府はアメリカに乗り入れる全ての国際線の乗客に対し、搭乗3日以内の陰性証明を義務化すると発表しました。日本でブラジルからの渡航者に変異種が確認されたことを受けての措置で今月26日から施行されます。アメリカでは、イギリスで拡大している変異種が12州で確認されています。
13日水曜日、オハイオ州立大学の研究チームは、2つの新たな変異種を確認したと発見たと発表しました。いずれもアメリカ国内で変異したと見られ、そのうち1つは、感染力が強い可能性があるということです。研究チームは「過剰に反応せず、研究調査を進め、正確なデータを集めていきます。」 と語りました。
一方、ワクチン接種の遅れが続いています。 12日火曜日、政府当局は、1回目のワクチン接種を増やすため、2回目用に保管されたワクチンを解放し、接種の対象を65歳以上に広げるよう各州に提唱しました。アレックス・アザー厚生長官は会見で「保管庫にあるワクチンを接種し、命を救い、医療崩壊を防ぐべきだ。」と語りました。各地で、スタジアムや球場など、大型施設でのワクチン接種を始めています。14日木曜日までに、1回目の接種を受けた人は1100万人以上、3000万回分以上のワクチンがすでに配送されています。