カリフォルニア州の名門大学に通う24歳の女子大学院生が白昼殺害された事件で、ホームレスの男が逮捕されました。アメリカでは72時間で、ホームレス(路上生活者)による殺人事件が3件発生し、深刻化するホームレス問題に危機感が高まっています。
19日水曜日、UCLA,カリフォルニア大学 ロサンゼルス校の大学院に通っていたブリアナ・クプファーさんを殺害した罪で逮捕されたのは、31歳のホームレスの男でした。男は保釈中でこれまでも、器物破損、不法侵入、銃刀法違反などの罪で度々起訴されていました。事件が起きたのは13日木曜日です。ブリアナさんはアルバイト先の家具店で1人で店番をしていたところ、侵入してきた男に刺されたということです。2人に面識はなく、無差別刺殺事件として捜査が進められています。ブリアナ・クプファーさんの父親は「聞きたくないし、信じたくないです。」と語りました。
その同じ日に、ロサンゼルスのバス停で70歳の看護師、サンドラ・シェルズさんがホームレスの男に顔を殴られ、倒れた衝撃で頭を打ち、死亡する事件が起きました。犯行現場近くにいたホームレスの男が逮捕されました。男には複数の逮捕歴がありました。サンドラさんの知人は「残念です。引退する矢先の出来事でした。」と語りました。
その2日後、15日土曜日にも ニューヨーク市、タイムズスクエアの地下鉄駅構内でホームレスの男による殺人事件が発生しました。ホームで電車を待っていたコンサルタント会社に勤めるミシェル・ゴーさん40歳をホームレスの男が、電車が進入してきたタイミングで突き飛ばし、死亡させました。男は精神障害者で犯罪歴もあるということです。ニューヨーク市の新市長、エリック・アダムズ市長は「市長になってすぐに地下鉄に乗りましたが安全とは思えませんでした。ホームレスがいたるとこにいました。」と語りました。
ロサンゼルス市警察によると、市内の殺人事件の約10%でホームレスの人が容疑者として逮捕されているということです。