ファイザーが5歳未満の乳幼児を対象にしたワクチンの緊急使用許可を申請しました。
上昇を続け心配されていた子供の新規感染者数ですが、先週1週間はおよそ80万人となり、その前の週をピークにおよそ30%減少しました。現在、ワクチン接種の対象となっている5歳~17歳のうち、接種が完了している子供は38%に留まっています。
そうした中、1日火曜日、ファイザーは生後6カ月から4歳までの子供を対象に、ワクチンの緊急使用許可をFDA食品医薬品局に申請しました。今回の申請では、大人の10分の1の量を3週間の間隔をあけて2回接種するとしています。ファイザーは去年12月、2歳から4歳を対象にした治験で2回接種後に十分な免疫反応が得られなかったと発表していますが、緊急な公衆衛生上の必要性があるとして、現段階で提出可能な2回接種の治験データを提出したということです。
ファイザーは、乳幼児には3回の接種が必要だとみており、治験が引き続き進められています。治験では3回目の接種は2回目の2カ月後に行われており、データが得られるのは3月の末で、その結果を待たずに今回の申請に踏み切りました。
ワクチンついて協議するFDAの専門家委員会の一人は、承認には 全てのデータを確認する必要があるといいます。フィラデルフィア小児病院ワクチン教育センター所長のポール・オフィット医師は「専門家委員会はとても慎重です。自分の子供や孫に接種させようと思えるまで承認しません。」と語りました。FDAの専門家委員会による協議は、今月15日に行われる予定です。
ファイザーが5歳未満の子供の緊急使用許可の申請を急いだ背景には、オミクロン株感染の急拡大を受け、FDAがファイザーに現状のまま申請するよう要請した経緯があります。3回目の接種についても、今後、データが集まり次第申請される見通しです。ようするに3回目の緊急使用許可を待つ間に、最初の2回の接種を進めたいということですが、今週発表された世論調査によると、5歳未満の子供をもつ保護者の3分の2がワクチン接種に関して様子を見る、または接種させないと回答しています。