アメリカでの新たな感染者数は減少傾向にありますが、専門家は感染防止対策を続けるよう呼びかけています。
アメリカの新規感染者数は、先月と比べて62%減少、18日木曜日の段階で感染による入院患者数はおよそ6万2000人となり、入院患者数が最も多かった1月上旬の半分以下となりました。
各地で行動制限が緩和されています。 ニューヨーク州では飲食店などの夜間営業の制限を午後11時までに緩和、ミネソタ州では飲食店の収容人数を50%に緩和、アイオワ州とモンタナ州ではマスク着用の義務化を解除しました。しかし、CDC疾病対策センターのワレンスキー所長は時期尚早との見解を示し「感染者数、入院患者数、死亡者数、いずれも多い状態のままです。制限を緩和するときではありません。」と語っています。
変異ウイルス感染への懸念も高まっています。18日木曜日までに、イギリスの変異ウイルスへの感染は42州で1523人に、南アフリカの変異ウイルスは9つの州とワシントンDCで21人に確認されています。この変異ウイルスは、再感染の可能性が懸念されています。国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は「南アフリカでは、従来の新型コロナウイルスに感染し、回復した人が変異ウイルスに感染しました。」と語りました。また、14日日曜日、研究者がアメリカで7種の変異ウイルスを発見したと発表しました。感染力についての調査が進められています。
全米の統計によると18日木曜日までに、人口の12.4%が1回目の接種を受け終えているということです。16日火曜日、カリフォルニア州の感染拡大が深刻な地域では、連邦政府によるワクチン接種が始まりました。しかし、記録的な寒波により、少なくとも42州でワクチン接種が中止または延期されるなどの影響がでています。
16日、就任後初となるタウンホールミーティングでバイデン大統領は、国民のほぼ全員にワクチンを供給できるのが7月の後半で、通常の生活に戻れるのは、クリスマスごろになるのではないかという見方を示しました。