22日月曜日、アメリカでの感染による死亡者数は50万人を超えました。半旗が掲げられたホワイトハウスでは、黙とうがささげられました。バイデン大統領は「 アメリカで生まれた人も、移住した人も 、その多くは、たった1人で息を引き取りました。 」去年、パンデミックが始まった春ごろに予測された死亡者数を大きく上回りました。国立感染症・アレルギー研究所のファウチ所長は「当初、最多で24万人の死亡者がでる可能性があると言い、大げさだと思われていました。それが50万人を超えてしまいました。」と語りました。アメリカでの新たな感染者数は1月と比べて74%減少、感染による死亡者数も減少しています。
一方で、変異ウイルスの感染者数は増加しています。25日木曜日までに、イギリスの変異ウイルスへの感染は44州とワシントンDCで2102人に、南アフリカの変異ウイルスは14州とワシントンDCで49人に確認されました。また、25日木曜日、大学の研究機関は、ニューヨーク市で新たな変異ウイルスを確認し、市内で感染が広がっていると発表しました。2月半ばに確認された市内での感染者の12%を占めていたということです。ブラジル型や南アフリカ型と類似点があるとしていますが、感染力の強さや重症化しやすいかなどについてまだ分かっていません。
全米でワクチン不足が続いていますが、製薬大手「ファイザー」は、ワクチンの製造期間を110日から60日に短縮できると発表。また、これまでファイザー社のワクチンは、摂氏マイナス70℃の超低温での保管が必要でしたが、一般の医療用冷凍庫で保存ができるデータが得られたと発表しました。医薬品大手「ジョンソン・エンド・ジョンソン」が開発したワクチンは、26日金曜日に、FDA食品医薬品局の専門家委員会で協議が行われ、承認され次第、3月上旬に接種が始まります。
行動制限の緩和も進んでいます。ニューヨーク州では、23日火曜日から、およそ1年ぶりに、スポーツなどの大型イベント会場の観客受け入れを再開しました。収容人数は定員の10%とし、観客には事前のPCR検査で陰性であること、マスク着用、 ソーシャルディスタンシングを保つことなどが義務付けられます。会場で簡易検査も受けられるということです。