全米での新型コロナウイルスの感染者数が3000万人を超えました。春休みで人が集まる様子が見られ、感染拡大が懸念されています。
フロリダ州マイアミビーチには、春休みの影響で多くの人が集まっています。夜間に密集した状態で路上パーティーが行われていたことから、20 日土曜日に、非常事態を宣言し、午後8時以降の夜間外出禁止令が出されました。春休み期間中で1000人以上が逮捕されているということです。警察は「直ちに平和的に解散してください」と人々に警告しましたが、コショウの入ったペッパーボールを使うなどし、強制的にパーティーを解散させる場面もありました。こうした事態を受け、21日日曜日、マイアミビーチは夜間外出禁止令を4月12日まで延長しました。毎週木曜日から日曜日に適用され、期間中は一部の道路も通行止めとなります。マイアミは、陽性率が9%と全米都市部の中で最も多く、フロリダ州は、イギリス型の変異ウイルス感染者数が1042人で、全米で最多です。
全米の新規感染者数は、20州で増加していて、イギリス型の変異ウイルスは49州とワシントンDCなどで8337人に確認されています。また、ニューヨーク市では、20日土曜日、初めてブラジル型の変異ウイルスへの感染者が確認されたと発表されました。感染が確認されたのは市内に住む男性で、最近の渡航歴はなく、市中感染の可能性が高いということです。CDC疾病対策センターのワレンスキー所長は「アメリカはパンデミックの重要な岐路に立たされている状況です。」と語りました。
24日水曜日、全米の1日の新規感染者数はおよそ8万7000人、これまでの感染による死亡者数は54万5000人以上となっています。
例年は州外から訪れる大学生が春休みにフロリダのビーチを賑わすのですが、捜査当局によると今回逮捕されたほとんどが学生ではなく、州内と州外からの大人だということです。この理由として、コロナで落ち込んだ旅行産業が「コロナ・ディール」とも呼ばれる格安チケットを出していて、中には往復の航空券を$50~60で買ったという人もいるということです。またホテルも大幅に値下げしています。さらには、フロリダはコロナによる行動規制がほぼないことで知られ、太陽とビーチを安く自由に満喫できるとして人々が殺到したということです。