9月の新学期を見すえ、12歳未満の子供への治験が始まりました。
8日火曜日、ファイザーは、5歳から11歳を対象にした治験を開始したと発表しました。ワクチンは、12歳以上が接種する3分の1の量で2回投与されます。ルーリー小児病院の小児感染症 専門医は「適切な投与量を特定できれば、成人での治験のように大多数への治験が進められます。」と語りました。
10日木曜日、CDC疾病対策センターは、ファイザーまたはモデルナのワクチン接種後に心筋炎が発症した事例についての詳細を明らかにしました。報告された事例は30歳未満の226人で今のところ、ワクチンとの明確な関連性は分かっていません。症状は軽症の場合が多く、薬での治療が可能だということですが、一般的にこの年代で予想される症例数を上回っているということです。スタンフォード大学感染症学教授は「心筋炎は2回目の接種後2~3日で発症が確認されています。胸の痛み、呼吸困難 、運動できないなどの症状が見られます。」と語りました。
また、4日金曜日、CDCは12歳~17歳の感染患者に関する新たな調査結果を発表しました。それによると、入院患者204人のうち3分の1が集中治療室での治療が必要で、10人が人工呼吸器を必要としたということです。70%以上が基礎疾患があり、また、3分の2が黒人またはヒスパニック系だったということです。
CDC疾病対策センターによりますと、インドで最初に確認された感染力が強いと言われる変異ウイルス「デルタ」は全米では感染の6%を占め、西部の州では18%に上っている可能性もあるということです。イギリスではすでに新規感染者の60%以上が「デルタ」と言われています。そうした中、イギリスでは12~20歳の感染がこれまでになく増加していて、専門家の間では第三波が懸念されています。イギリスの現状を受け、バイデン大統領はアメリカでも起こりうるとして、12歳以上の若者にあらためて接種を促しています。