バイデン大統領とロシアのプーチン大統領が初めて対面で首脳会談を行い、サイバー攻撃などについて意見を交わしました。
16日水曜日、スイスのジュネーブで3時間半にわたり、米ロ首脳会談が行われました。会談後は両首脳が別々に記者会見を行い、双方が前向きに評価しました。
バイデン大統領は「やるべきことはやりました。約4時間の会談でしたが前向きなものでした。お互いに合意できないことには合意できないと率直な意見を交わしました。しかし、張り詰めた空気ではありませんでした。課題は山積みです。」 と語りました。
プーチン大統領は「期待通り、バイデン大統領は建設的でバランス感覚のある人でした。 一目で経験豊なことが分かりました。家族の話で道徳的価値観が分かりました。魅力的な人物でした。」と語りました。
会談では、サイバー攻撃や人権問題などについて意見が交わされました。アメリカを狙ったサイバー攻撃に関しては、バイデン大統領が、エネルギーや水道など攻撃対象にすべきではない16の分野を明示しました。プーチン大統領は、サイバー攻撃へのロシア政府の関与を否定しています。
また、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の収監をめぐりABCの記者がプーチン大統領に質問しました。ABC記者は「あなたの政敵全員が死亡、投獄、もしくは毒を盛られています。これは公正な政治闘争を望まないということですか? 」と質問。プーチン大統領は「殺人や投獄について、アメリカでは連邦議会に政治的なデモで集まった400人を起訴し、20~25年の実刑の可能性がある。彼らを国内テロリストと呼んでいます。アメリカでの事件に同情しますが、ロシアではそのようなことは許されません。」と答えました。
今回の会談についてアメリカメディアは、バイデン大統領のはこの首脳会談での目的は、人権問題やサイバー攻撃などについてのアメリカの意思とルールをプーチン大統領に直接伝え、会話への扉を開けることだったとし、概ね成功したとみています。しかし、その成果については時間がかかるとし、場合によっては数年かかる可能性もあるとABCニュースは伝えています。