新型コロナウイルスのニュースです。全米の50州でインドで発見された変異ウイルス・デルタ株が確認されました。全面的に再開していたロサンゼルス郡が再び市民にマスク着用を促すなど警戒が高まっています。
先月26日土曜日、ニューヨーク市のブロードウェーでは、パンデミック後初めて観客収容率100%での公演が行われました。観客は全員ワクチン接種済みだったということです。27日日曜日には、プライドパレードに多くの人が参加しました。
アメリカ全体が通常生活に戻りつつある一方、ワクチン接種率が全米の平均より低い5つの州で、感染による入院患者数が増加しています。また、28日月曜日、イリノイ州保健当局は、10代のサマーキャンプ参加者85人とスタッフ合わせて100人近くに集団感染が起きたと発表しました。キャンプでは、参加者やスタッフのワクチン接種について確認しておらず、屋内でのマスク着用の義務化もなかったということです。
感染力が強いとされるインドで発見された変異ウイルスデルタ株は、29日火曜日、全米50州で確認されました。ロサンゼルス郡では、新規感染者の半数をデルタ株が占めています。28日月曜日、ロサンゼルス郡保健当局は、デルタ株の感染拡大を警戒し、ワクチン接種の有無にかかわらず、屋内では 公共の場でのマスク着用を推奨すると声明で発表しました。カリフォルニア州では、先月15日以降、公共交通機関や学校などを除き、原則マスク着用の義務化を解除していました。 住民は「数週間前からマスクを外していましたが。変異ウイルスが広がり再感染した人もいると聞き、心配しています。」と語りました。
テキサス州のテキサス小児病院では、ワクチン接種の対象となっていない12歳未満にデルタ株感染が増えているといいます。テキサス小児病院医師は「デルタ株は1回目の接種だけの人にも感染します。1回で十分だと思っている人は2回目の接種を考えて下さい。」と語りました。
ファイザー・モデルナともに、2回接種を受けた場合、ワクチンはデルタ株にも有効性が確認されたと発表しています。ジョンソン&ジョンソンのワクチンについては、南アフリカで確認されたベータ株などに感染した場合、重症化と死亡を防ぐことは確認されていますが、デルタ株についてはまだ十分なデータが揃っていないということです。とはいえ、効果がないというわけではなく、重症化と死亡については効果的であるだろうと専門家は予想しています。