独立記念日の週末に17件の銃撃事件が発生し、18人が死亡しました。ゴーストガンと呼ばれ、部品で作られる追跡不可能な銃での犯罪が増えています。
アメリカの銃撃事件を調査する機関、ガン・バイオレンス・アーカイブによると、独立記念日の数日前から毎年銃撃事件が増加します。今年は、全米で17件のマスシューティング、4人以上の死傷者を出す銃撃事件が発生し、18人が死亡しました。
ペンシルベニア州フィラデルフィアでは、3日月曜日夜8時頃、男が銃を乱射し5人が死亡。2歳の子供を含む少なくとも4人がけがをしました。容疑者は、キムブレイディー・キャリカー40歳で、SNSに悪霊に取りつかれていると投稿していたということです。
フィラデルフィア市警は「AR15型ライフル銃と拳銃が使われました。これらの銃は個人が作ったものでした。」と会見で語りました。事件に使われたのは、ゴーストガンと呼ばれる銃で、インターネットなどで簡単に買える部品を組み立てて作ることができます。製造番号がなく追跡が不可能なうえ、購入に年齢制限はなく、身元調査も不要です。
フィラデルフィアでは、ゴーストガンの犯罪が2019年から今年にかけて3倍に増加しています。全米で押収されたゴーストガンの数は、2017年から2021年で10倍に上っています。こうした状況を受け、5日水曜日、フィラデルフィアは、ゴーストガンの製造メーカー2社に対し、訴えを起こしたと発表しました。フィラデルフィア ジム・ケニー市長は「販売しているのは部品だとして、メーカーは責任逃れをしている。その部品で誰でも銃が作れるのに。」と会見で語りました。