9日火曜日、ワシントンで、民主党議員が集まり、大統領選に関する非公開の会合を開きました。話し合われたのは、大統領選の民主党筆頭候補者であるバイデン大統領の支持について今後どういう方針をとるか、という内容でした。
9日、上下院の大物民主党議員が、一室に集まりバイデン大統領を党の候補者として支持堅持するか、それとも大統領に選挙戦からの撤退を提言するかについて議論しました。規定では撤退か否かを決められるのは大統領のみで現時点では、バイデン大統領が候補者であることを認めています。
レイチェル・スコット記者
「皆さんの認識は同じページですか?」
スティーブ・コーエン下院議員(民主党、テネシー州)
「ノー」
記者
「同じページじゃないとは、どういう意味?」
スティーブ・コーエン下院議員(民主党、テネシー州)
「皆、同じ本すら持ってないことだ」
消息筋によるとは、この会合は「荒れた」ものだったとし、多数の議員が大統領は選挙活動をやめる撤退すべきだと考えている。しかしバイデン氏本人が続ける残留するつもりだと主張しているため、公にそれを言うことを控えているということです。下院民主党議員団のアギラール議長は、民主党の現状を語ります。
カリフォルニア州ピート・アギラール下院議員(民主党)
「現時点ではバイデン大統領が候補者であり、我々はドナルド・トランプ氏を倒す民主党候補者を支持する」
バイデン大統領は議会下院黒人議員団から強力な後押しを受けていて、陣営内では、撤退論に真っ向から対立しています。
ベニー・トンプソン下院議員(民主党、ミシシッピ州)
「彼は良い人だ。良い政策を持っている。変える理由はない。」
ジム・クライバーン下院議員(民主党、サウスカロライナ州)
「我々はバイデンに協力している。協力して選挙に臨む。」
ニューヨーク州選出の下院議員は、結論が出ていない状況を説明しました。
リッチー・トーレス下院議員 (民主党) ニューヨーク州
「もちろんバイデン大統領が自発的に撤退すること辞任を拒否した場合、我々には彼を候補者として支持し、困難な状況を乗り切る以外に選択肢はない
それが政治の現実だ」
同じくニューヨーク州の下院議員は先週末バイデン氏は候補を撤退すべきだと同僚に語ったとされていますが、今日は言葉を濁します。
ジェリー・ナドラー下院議員 (民主党) ニューヨーク州
「私たちの懸念などは問題ではありません
バイデン大統領は私たちの候補者になるでしょう
そして私たち全員が彼を支持しなければなりません」
上院にも撤退論を公に支持する民主党議員もいます。レイチェル・スコット記者
「ブラウン上院議員、バイデン大統領について懸念はありますか?」
オハイオ州シェロッド・ブラウン上院議員 (民主党)
「オハイオ州民は正当な疑問を抱いている
オハイオ州の人々からは大統領の政策について疑問を抱いていると聞いている」
レイチェル・スコット記者
「あなたはまだバイデン大統領を支持しますか?」
オハイオ州シェロッド・ブラウン上院議員 (民主党)
「今言ったようにオハイオ州民はバイデン大統領が何をするのかについて疑問を抱いていると言うことだ」
レイチェル・スコット記者
「それはイエスではありません」
オハイオ州シェロッド・ブラウン上院議員 (民主党)
「私はこの委員会の仕事がある」
議員は、バイデン大統領が今後多くの事を証明しなければならないと感じています。
レイチェル・スコット記者
「バイデン大統領が11月の民主党候補者になることにどの程度自信がありますか?」
ディック・ダービン上院議員 (民主党) イリノイ州
「現時点では自信を持っていますがバイデン大統領が民主党の大義の旗手であり続けるかどうか陣営の選挙活動のやり方とその有効性はまだ分からない、と言えます」
民主党指導者は、今後も協議は継続する意向です。上院のチャック・シューマー院内総務の口数も少な目です。
レイチェル・スコット記者
「バイデン大統領が11月に勝利し、今後4年間大統領を務めるのに必要な資質を備えていると確信していますか?」
チャック・シューマー上院院内総務(民主党)
「前にも言ったが、私はバイデン大統領を支持する」
先日は、下院議長を務めたナンシー・ペロシ氏がバイデン大統領に選挙戦の継続の話し合いを持ったと伝えられていて、また、ハリウッドスターで民主党の強力な支持者であるジョージ・クルーニー氏もバイデン大統領の候補者辞退を促すコメントするなど、バイデン氏本人の決断が注目されていましたが、11日木曜日夜、バイデン大統領がワシントンD.C.で記者からの質問を受け入れる会見を行い、大統領選の候補者辞退を、真っ向から否定しました。
しかしこの会見の前に、ワシントンポスト紙が行った世論調査では、もし、カマラ・ハリス副大統領が民主党の候補者となり、トランプ前大統領と大統領選挙を戦うとしたら、どちらを支持するかという質問に対して、ハリス副大統領支持が49%、トランプ前大統領支持が46%という結果が出ており、会見では、バイデン大統領に、ハリス副大統領に候補者の席を譲るかどうかについての質問まで出ました。 いずれにしろ今後もバイデン大統領の言動が細部まで注目されることは間違いありません。