全米各地で記録的な猛暑が続いており、暑さによる救急通報が増えています。
20日木曜日、アリゾナ州フェニックスでは、21日連続で日中の最高気温が摂氏43度を超え、これまでの最長記録を更新し続けています。また19日水曜日には、最低気温が摂氏36度でこちらも過去最高を記録しました。フェニックスの気象予報士は「7日間予報では 毎日43℃超え、46℃を超える日がほとんどです。」と伝えました。
フェニックスのあるマリコパ郡では、暑さの影響による死亡者が今年に入って18人確認されており、熱中症などによる救急通報も増えています。この男性は点滴が必要な状態でした。 男性は「こんなに暑いのは久しぶりで...」 と語りました。フェニックス消防局によると、今年そして今月、暑さによる救急通報が20%増えているということです。また、アスファルトの温度は摂氏82度まで上がり、やけどをする危険もあります。アリゾナ やけど治療センター医師は「倒れて舗装道路でひどいやけどを負った患者の手術を終えたところです。」と語りました。
全米各地で猛暑が続いていて、18日火曜日の段階でテキサス州エルパソでは、33日連続で最高気温が華氏100度、摂氏37度超えが続いています。フロリダ州マイアミでは、16日連続で最高気温が華氏105度、摂氏40度超えが続いています。フロリダ州南部では海水温度が摂氏37度近くまであがり、サンゴの生息が危機的な状況になっています。サンゴ養殖・植え付け事業者は「サンゴを失えば魚も減るし、仕事もなくなり生計が立たなくなる。」と語りました。
17日月曜日、ネバダ州ラスベガスの空港では、気温が摂氏43度を超える中、デルタ航空機が乗客を乗せた状態で待機。乗客によると機内の温度が上がり、3時間以上そのまま閉じ込められ、次々と体調不良を訴える事態となりました。少なくとも1人が病院に搬送されました。乗客は「ひどい状況でした。救急隊員が担架を持ってかけつけ、客室乗務員1人が倒れ、まるで映画のようでした。」と語りました。デルタ航空は、なぜ機内の温度が上がったのか調査を進めています。
気候変動の影響で、世界的に記録的な熱波や洪水が発生していますが、この影響で火災保険が値上がりしています。中にはフロリダ州など災害の多い地域から撤退する保険会社も出てきているということです。