感染力の強い変異ウイルス「デルタ株」の感染拡大を受け、ワクチン接種を義務化する動きが出ています。
2日月曜日、1回目のワクチンを接種した成人が人口の70%を超えました。バイデン大統領は、7月4日までにと目標を掲げていましたが、およそ1カ月遅れの達成となりました。しかし、接種対象のおよそ9000万人がワクチンを1回も受けていない状況です。CDC疾病対策センターのワレンスキー所長は「ワクチン未接種の人へのパンデミックが続いています。」と語りました。
ワクチンを接種完了した人が感染するブレークスルー感染が懸念されていますが、CDCのデータによると ワクチン接種を完了した1億6300万人の内、感染で入院または死亡に至ったのは0.004% だということです。
先週末、イリノイ州のシカゴでは大規模な 音楽イベントが行われ、入場の際には、ワクチン接種完了証明または検査の陰性証明が求められました。参加者の90%がワクチン接種を完了していたということで、今後、感染拡大に繋がるかどうかが注目されています。
一方、ワクチン接種の義務化を進める 動きがでています。新規感染者数が1カ月で600%増加しているニューヨーク市では、3日火曜日、デブラシオ市長が、レストランの屋内席、スポーツジム、劇場などについて従業員、そして客にもワクチン 接種証明の提示を義務化すると発表しました。9月13日から施行される予定です。 デブラシオ市長は「ワクチン未接種の人は、残念ながら行動が制限されます。」と語りました。
バイデン大統領は、民間企業や他の地方行政にもワクチン接種を義務化するよう求めています。また、ファイザーのワクチンについてFDA食品医薬品局は、9月初旬までの正式承認を目指していると報じられています。正式承認されれば、一部の病院や大学、軍などでのワクチン接種が義務化されると見られています。