コロナ禍で去年3月に閉鎖されたニューヨーク市のブロードウェーのショーが、本格的に再開しました。ワクチン接種が進み経済活動が戻りつつある一方で、ワクチン接種の義務化には反対の声もあがっています。
14日火曜日、ニューヨーク市では、ライオンキングやハミルトンなど人気のブロードウェー・ミュージカルが1年半ぶりに再開しました。観客はワクチン接種完了者に限られ、マスク着用が求められます。ニューヨーク市では、13日月曜日からジムや博物館、屋内飲食など室内での営業には、従業員と利用者のワクチン接種証明が必要となり、違反した場合は1000ドルの罰金が科せられます。
バイデン大統領は、9日木曜日、デルタ株への対策として、ワクチン接種の義務化を進める指針を発表しましたが、少なくとも19州の知事がこれを批判しています。13日月曜日、フロリダ州のデサンティス知事は、職員にワクチン接種を義務化する市や郡の自治体に対し、接種を強要された職員1人あたり5000ドルの罰金を科すと発表しました。デサンティス知事は「ワクチンのせいで解雇はさせません。」と語りました。一方、ニューヨーク州北部の病院では、ワクチン接種の義務化に反対する複数の医療従事者が辞職したことを受け、分娩業務を一時停止する事態になっています。医療従事者に対するワクチン義務化についてニューヨーク州に対し訴えが起こされており、連邦地裁は義務化の一時停止を命じています。
現在、全米の1日の新規感染者数は15万5800人以上(CDC 9/15)、感染による入院患数は9万5000人以上(HHS 9/ 16)、1日の感染による 死亡者数は1900人以上となっています。CDC疾病対策センターによると、入院患者の90%以上がワクチン未接種の人だということです。CDCのワレンスキー所長は「未接種の人は感染の可能性が4.5倍、入院の可能性が10倍、感染で死亡する可能性が11倍です。」と語りました。