アメリカでは新型コロナウイルスの感染者数がおよそ800万人になり、アメリカでの感染による死亡者数は21万7000人を超えました。15日木曜日の時点で新規感染者数は38州で増加、感染による入院患者数は36州で増加しています。
ウィスコンシン州では感染拡大が深刻で、15日木曜日の新規感染者数は3700人以上で過去最多となりました。入院患者数は増え続け、集中治療室はひっ迫した状況です。ウィスコンシン州保健当局は「州内全ての地域で医療スタッフの不足が報告されています 。」と語っています。ミルウォーキーに設置された仮設病院では、14日水曜日から 530人の患者を受け入れる体制がとられています。ミシガン州では、第2波に差し掛かっている可能性があるとみられ、警戒が高まっています。オクラホマ州オクラホマシティの病院では、集中治療室の病室が全て埋まっている状態です。
また、15日木曜日、アメリカ国内で3例目の再感染が確認されました。再感染が確認されたのは、ワシントン州シアトルの老人ホームに住む60代の男性で、1度目は春に感染し40日間入院、回復から5か月後、2度目の感染が確認されたということです。こうした再感染はまれだと専門家はみています。
治療薬やワクチンの開発が待たれる中、12日月曜日、医薬品大手「ジョンソン・エンド・ジョンソン」が 開発中のワクチンで 臨床試験を一時中断したことを明らかにしました。続 いて13日火曜日には、製薬大手「イーライリリー」が、開発中の抗体治療薬の臨床試験を一時中断したことを明らかにしています。専門家は、安全性を確認するシステムがうまく機能している証だとして前向きにとらえています。
一方、製薬大手「ファイザー」は、開発中ワクチンの臨床試験を12歳以上の子供も対象にするためのFDA食品医薬品局の認可を得たと発表しました。 今週から、まずは、16歳から17歳を対象に治験が進められる予定です。 治験に参加した16歳の少女は「ワクチン認可を早めるために役立てればと思って。」と語りました。これまでにアメリカでは、子供の感染による死亡者数は100人以上、およそ70万人の感染者が出ています。