モデルナ製とジョンソン&ジョンソン製ワクチンについて追加接種の緊急使用許可が承認され、週末にも接種が始まるとみられています。
モデルナ製の追加接種は、65歳以上の人などが対象で投与量は従来の半分となります。ジョンソン&ジョンソン製の追加接種は、18歳以上で 1回目の接種から2カ月以上経過した人が対象となります。
アメリカでは、これまでに1億9000万人近くが接種を完了しており、1500万人がジョンソン&ジョンソン製の接種を受けています。治験のデータによると、1回目の接種から2カ月後に追加接種をした場合、感染による症状の発症を94%、重症化を100%予防する効果があったということです。また、6カ月後に追加接種をした場合、抗体レベルが最大で12倍に上昇しました。ウイルス・ワクン研究センターのドン・バルーク博士はジョンソン&ジョンソン製の追加接種に関し「安全性は1回目の接種よりも優れています。安全に関する新たな懸念事項はありません。」と語りました。
これに先だって15日金曜日に行われたFDA食品医薬品局の専門家委員会による協議では、そもそも接種を1回ではなく2回にするべきだったのではないかという議論も行われました。国立感染症アレルギー研究所のファウチ所長は「接種した全ての人が追加接種の対象なのは、そもそも2回接種が望ましいデータだったからです。」と語りました。これを受けてジョンソン・エンド・ジョンソンは、当時はすばやく、より多くの人に接種をするために1回で完了するワクチンは重要だったとしています。
また、最初の接種とは異なるワクチンを追加接種することに関しても承認されました。初期段階の研究では、ジョンソン&ジョンソン製ワクチンを接種した人に同じくジョンソン&ジョンソン製を追加接種した場合、抗体レベルが4倍に、ファイザー製の場合は35倍に、モデルナ製の場合は76倍に上昇したという結果がでています。
ようするにジョンソン&ジョンソンのワクチンを受けた人は、2ヶ月後には全員が追加接種ということになりました。追加接種の治験はまだ未熟で今のところ、どの組み合わせがより良いのかなどの結論は出されていませんが、専門家からは今後、なんらかの指針が必要だという声も出ています。