中間選挙の投票日が来週火曜日に迫りました。アリゾナ州では上院選と州知事選が接戦となっています。そのアリゾナ州では郵便投票を行う人が多いのですが、期日前に投票用紙を投函できる「ドロップボックス」の周辺で異様な事態が起きています。
アリゾナ州では、投票用紙を投函する「ドロップボックス」の周辺で、 一部の人たちが有権者を見張るなどの嫌がらせをする事態が相次いでいます。中には戦闘用の装備を身に着け、投函する有権者の写真を撮る人もいます。こうした状況を受け、州の選挙関係者は司法当局に 捜査を行うよう申し立てています。民主党州知事候補・ケイティ・ホッブズ氏は「有権者への脅迫は増えていて、州司法省も知っています。」とか語りました。
あえて通常の服装でドロップボックスを見張っている人たちもいます。トランプ前大統領の元側近、スティーブ・バノン氏などが戦略としてこうした行動を促しています。スティーブ・バノン氏は「戦闘装備や迷彩服を嫌い 銃を見せて携帯することを嫌う人がいる。」と語りました。
アリゾナ州マリコパ郡の共和党最高幹部は、こうした嫌がらせを由々しき事態と捉えています。マリコパ郡行政委員会会長ビル・ゲイツ氏は「彼らは選挙関係者の写真を撮り、きのうは投函する有権者の写真を撮っていました。」とABCニュースの記者に語りました。記者の「なぜでしょう?」という問いに ビル・ゲイツ氏は「脅すためです。」と答えました。
こうした行動の発端は、共和党の州知事候補カリ・レイク氏が選挙の不正を繰り返し訴えていることが要因とされています。ABCニュースのインタビューで「落選した場合に結果を受け入れると言っていませんよね? 」という記者の質問に対し、カリ・レイク氏は「公正で透明な選挙なら結果を100%受け入れます 。」と答えました。続けて記者が「落選して、再集計したとしても?」と聞くと、カリ・レイク氏は「公正で透明な選挙なら。」と答えました。
郡の保安当局は、有権者が安全に投票できるようパトロールを強化すると発表しました。マリコパ郡保安官は「安心して投票できるよう巡回していますが、こんなのばかげています。」と会見で語りました。