秋から冬になり、アメリカでは感染者数が増加しています。ワクチンの追加接種に関して、対象者が18歳以上に広げられる見込みです。
全米の新規感染者数は10月末から35%増加、18州で入院患者数が増加しています。コネティカット州の高齢者施設では入居者と職員あわせて89人が感染し、入居者8人が死亡しました。感染者のうち87人はワクチン接種を完了していましたが、追加接種はまだでした。
現在、FDA食品医薬品局は、ファイザー製、モデルナ製ワクチンについては、65歳以上などを対象に追加接種を承認していますが、カリフォルニア州やニューヨーク市などではFDAの承認を待たず、18歳以上を対象に追加接種を進めるとしています。デブラシオ市長は「感染が広がる前に追加接種で先手を打ちます。」と語りました。FDAとCDC疾病対策センターはファイザーとモデルナのワクチン追加接種の対象者を18歳以上に広げ、早ければ週末にも全米で接種が開始されるとみられています。
一方、16日火曜日、ファイザーは開発中の新型コロナウイルスの増殖を抑える飲み薬に関して、FDAに緊急使用許可を申請しました。初期段階の治験では、入院または死亡のリスクを89%減少させる効果があったということです。すでに申請が出されているメルク製の飲み薬に関しては、年末までに承認される見込みです。 ボストン小児病院で疫学を研究しているジョン・ブラウンスタイン博士は「ウイルスに対してワクチンが最大の武器ですが、大勢が利用できる飲み薬は次に重要です。」と語りました。