全米の感染拡大に歯止めがかかりません。感染による入院患者数も徐々に増え始めています。
全米での新規感染者数は7日間平均で17万6000人以上(22日)となり、先月末から112%増加しています。22日水曜日、ニューヨーク州の1日の新規感染者数は、3万8800人以上で過去最多となりました。特にニューヨーク市では新規感染者数が急増しており、サンクスギビングデーから756%増加しました。ブロードウェーの劇場では、出演者やスタッフに感染が確認されたとして、20日月曜日、ハミルトン、アラジン、ハリーポッターといった人気ミュージカルがクリスマス開けまで休演すると発表しました。また、17日金曜日、ラジオシティ・ロケッツは、今季のクリスマス・スぺクタ キュラーの全公演をキャンセルすると発表しました。観光客は「ロケッツを見るためにアラバマ州から来たのにがっかりです。」と語りました。21日火曜日、デブラシオ市長は、年末までに 市の運営するワクチン会場で追加接種を受けた住民に100ドルを支給すると発表しました。
全米での新規入院患者数は、先月末から23%増加しています。ミシガン州では3カ月近くに渡り、感染拡大が続いており、集中治療室の空き病床は残り15%となっています。ヘンリー・フォード・ヘルスシステムの医師は「人工呼吸器の使用が増えています。残念ながらその多くがワクチン未接種の人です。」と語りました。
各地の検査会場には長蛇の列ができています。検査を受けた人は「娘が保育園に行くために検査を受けました。それと、クリスマスに祖父母が来るので、娘から感染させたくありません 。
そうした中、22日水曜日、FDA食品医薬品局は、ファイザーが開発した新型コロナ用の飲み薬について緊急使用許可を承認しました。対象となるのは12歳以上の重症化リスクの高い人で、治験では、5日間の服用で入院のリスクが90%近く減少しました。23日木曜日には、メルクの飲み薬についても承認すると発表しました。メルクの飲み薬については、18歳以上で重症化リスクの高い人が対象となっています。
タイムズスクエアでの年越しカウントダウンイベントは、今年はコロナ前の規模と同じく、路上会場に約5万8000人の観客を入れる予定でした。しかし、23日木曜日、感染拡大を受けてニューヨークのデブラシオ市長は、観客を約4分の1の1万5000人に縮小し、ワクチン接種証明書の提示とマスク着用を徹底すると発表しました