アメリカでは、主要な感染ウイルスがデルタ株からオミクロン株になりました。また、国内で初めてオミクロン株感染による死亡者が確認されました。
オミクロン株への感染は全米50州で確認されており、先週1週間のデータでは全米の感染者の73%を占めています。一部の地域では90%以上になっています。また、20日月曜日、アメリカでオミクロン株に感染した初めての死亡者が確認されました。テキサス州ハリス郡在住の50代男性で、ワクチンは接種しておらず、基礎疾患があったということです。ハリス郡ヒューストンの病院では、症状のある患者の82%がオミクロ株への感染で、急速に広がっているといいます。ヒューストン・メソジスト病院の医師は「デルタ株は3カ月で主要な感染株になりましたが、オミクロン株はたった3日間です。」 と語りました。
CDC疾病対策センターは、オミクロン株はクリスマス前後に感染が急増し、1月中旬にピークを迎え、3月まで続くだろうと予測しています。ある研究によると、オミクロン株への再感染のリスクは、デルタ株の5倍だということです。
21日火曜日、バイデン大統領はオミクロン株の感染拡大防止に向けた新たな対策を打ち出しました。各地の病院へ軍医療班1000人の派遣、国家備蓄のマスクや人工呼吸器の配布、ワクチン会場と検査会場の増設、自宅で使用できる検査キット5億個の無料配布などです。検査キットはオンラインで受け付け、来年1月から配布される予定です。バイデン大統領は「ワクチン接種と追加接種を受けることが大事です。去年の3月とは違い、2億人がワクチン接種を完了しています。備えはできており、多くのことが分かっています。対策を続けましょう。」と語りました。
20日月曜日、モデルナは新型コロナウイルスワクチンのオミクロン株に対する追加接種の効果について発表しました。モデルナの追加接種は、初め2回の半分の量で緊急使用許可が出ていますが、追加接種を受けた場合、オミクロン株への抗体の量が37倍に増加したということです。ファイザーは追加接種で抗体の量が25倍に増加したとしています。