アラスカ航空の旅客機で飛行中、機体のドアが吹き飛ばされた事故を受けてFAA連邦航空局は、全米のすべての同型機の運行を一時停止し、機体の点検をするよう命じました。
アメリカ国内で運行するおよそ170機のボーイング737Max9の安全確認が急がれています。
5日(金)アラスカ航空のボーイング737Max9はオレゴン州ポートランド国際空港からカリフォルニア州のオンタリオに向けて離陸。離陸からおよそ10分後、上昇中の機体のドアが吹き飛び、穴があきました。
吹き飛んだのは機体の主翼の手前にあるドアとなる部分でドアの横の席に乗客はいませんでした。
この緊急事態に、乗客全員が酸素マスクを装着し離陸からおよそ20分後、ポートランド国際空港に引き返し緊急着陸しました。乗客171人、乗員6人に重傷者はなく、全員が無事に帰還しました。
今回は離陸から間もない高度1万6000フィート(約4876メートル)のあたりで起きた事故でこれがさらに高い高度に達していた場合最悪の事態になっていたと専門家は語ります。航空専門家「悲惨な事態になっていたでしょう人が機内から吸い出されていた可能性もある」NTSB国家運輸安全委員会は、ポートランド周辺の住民に落下物の捜索を呼びかけました。
住民「懐中電灯の先に得体の知れない光ったものが見えたんだ」
この男性は自宅の裏庭に機体のドアを見つけ通報したところNTSBの捜査員がすぐに回収したということです。その近くに住むこちらの女性の家の前には座席のヘッドレストが落ちていました。
また、乗客の携帯電話も見つかっています。
住民「携帯のスクリーンロックがかかっていなかったので開けてみたら機内モードになっていてアラスカ航空の予約確認の画面などが出たよ」
この事故を受けてFAA連邦航空局は全米にあるすべての同じ機種についてドア部分を含む安全検査を命じ検査が終わるまで飛行は禁止するとしました。
8日(月曜日)ユナイテッド航空がドア部分にボルトの緩みを確認したと発表しました。
その後、アラスカ航空も部品の緩みを確認。ボーイング社は透明性を持ってNTSBの捜査に100%協力するとしています。