感染拡大を受けてマスク着用を義務化する自治体が出てくる一方、マスク着用をめぐる衝突も起きています。
州全域でマスク着用を義務化しているミシガン州で14日、マスクを巡り、警察が出動する事態がありました。ナイフを手に、向かってくる男に対し、警察官が発砲。容疑者は、搬送された病院で死亡しました。容疑者の男がコンビニエンスストアにマスクなしで入店したため、70代の男性客が男に注意をしたところ、男にナイフで刺されたということです。刺された男性客は重傷で、入院しています。通報を受けて駆け付けた警察官に対し、男はナイフを手に向かっていき、警察官が発砲しました。イートン郡の保安官は「マスクを着けて、通常に戻るまでみんなで乗り切りましょう」と呼びかけました。
また、今月5日、フロリダ州のマイアミでは、マスク着用を巡り、住民同士が殴り合いに発展。アメリカでは、アイオワ州、サウスダコタ州の2州を除き、 州内の自治体が何らかのマスク着用ルールを発令していて、少なくとも20の州では、屋外での着用も要請しています。
きのう、大手スーパーマーケットのウォルマートとサムズクラブは、来週月曜日から客にマスクなどのフェイスカバーの着用を義務づけると発表しました。 すでに、ベストバイ、コストコ、スターバックスでは全米すべての店舗でフェイスカバー着用を義務付けています。
アメリカではマスク着用は政治的な議論になっており、義務化に反発する声は根強く残っています。そうした中、全米に5000店舗持つウォルマートが店内でのマスク着用を義務化したことで全米小売業協会は、これが店内でのマスク着用に向けた流れを作ることを期待するとして歓迎しています。マスク着用に否定的な声が多い地域にも点在するウォルマートはマスク着用を徹底するための人員を店内に配置すると同時にトラブルを最小限に抑えるためのトレーニングも行うとしています。