アメリカでは、きのう新型コロナウイルスの感染による1日の死亡者数が1000人を超えました。また、カリフォルニア州の感染者数が、感染拡大が最も深刻だったニューヨーク州を上回り、全米の州で最多となりました。
カリフォルニア州ニューサム知事は「1日で1万2807人の感染が確認されました。カリフォルニア州で過去最多です」発表。カリフォルニア州では、これまでの感染者数がおよそ40万9000人となり、
ニューヨーク州を超え、全米の州で最多となりました。ロサンゼルス郡では、感染者の60%が若者で、屋内退避令を再び発令することも検討されています。各地で感染拡大がみられる中、オハイオ州、インディアナ州、ミネソタ州でも州全域でマスク着用を義務化しました。これで31の州でマスク着用が義務化されたことになります。
トランプ大統領は、きのうの会見で、改めてマスク着用を求めましたが、全米での義務化には言及しませんでした。「マスクを着け、ソーシャルディスタンシングを守り、手をこまめに洗おう。みんなが、しなければならない。若者はバーに集まらないでほしい、屋内で人混みをつるのもよくない。市民はこれを徹底してほしい。」と語りました。
全米9つの州で感染による入院患者数が過去最多となりました。フロリダ州では1日の新規感染者数が9000人以上となり、州内50の病院では集中治療室が全て埋まっている状況です。一般病室を集中治療室として使えるよう整備し、患者を受けて入れている病院もあります。サウスカロライナ州には、40人の軍の医療チームが派遣されました。テキサス州では、1万人以上が感染により入院しています。 ヒューストンに住むこの兄弟は、感染により立て続けに両親を失いました。また、多くの州で検査の不足や待ち時間の長さが問題視されていますが、ABCニュースは、特に黒人とヒスパニック系の地域で検査施設が不足していて、さらにスタッフも不足し、待ち時間も長いと伝えています。
一方、テネシー州のアルコアでは、きのう学校が再開されました。教室内の人数を減らすため、生徒は5つのグループに分けられ、それぞれが1週間に1回登校しています。この小学校では、各教室にいる生徒の数を10人以下とし、生徒も教師もマスクを着用している姿がみられました。小学校1年生の担任教師は「教室にいる生徒が20人から3人になり、教え方も変えています。これまでとは違う学校運営に向けて十分準備してきました。」と語りました。
そうした中、今月いっぱいで失業保険の週$600の追加支援が期限を迎えるため議会では次なる救済措置に向けた議論が繰り広げられています。民主党は週$600の継続を求めていますが、共和党は人々の仕事に戻る意欲を削いでいるとして支給額を減らしたい考えです。双方が合意できないまま期限を来週に控え、短期的に延期する案も出されましたがホワイトハウスはこれを拒否しています。家賃滞納による立ち退き請求を禁止する措置も今月の末で期限を迎えることからあらたな支援策が急がれています。