ロシアでは、世界に先駆けて新型コロナウイルスのワクチを承認したことを明らかにしました。しかし、安全性や有効性を疑問視する見方が出ています。
ロシアでは、大規模な臨床試験で安全性を確認する第3段階の治験が終了する前に、ワクチンを承認しました。さらに予定されている第3段階の臨床試験は2000人規模にとどまっています。アメリカでワクチンを開発しているバイオテクノロジー企業「モデルナ」や 製薬大手「ファイザー」では、第3段階で、3万人規模の臨床試験が行われています。ロシアがワクチンを承認するにあたり、適切な臨床試験が行われたかどうか、世界中の専門家が、疑問視しています。国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は「ロシアがこのワクチンの安全性や有効性を立証したことを願いますが 疑わざるをえません。」と語りました。
プーチン大統領は、自身の娘の1人にもワクチンを投与したと発表し、旧ソビエトが世界で最初に打ち上げた人工衛星「スプートニク1号」にちなんで「スプートニク・ワクチン」と名付け海外市場で販売する予定だということです。