新型コロナウイルスの感染者数と死亡者数が世界で最も多いアメリカですが、トランプ大統領が、パンデミックの初期に、その危険性を知りながら意図的に国民に伝えなかったことが明らかになりました。
きのう、アメリカの著名ジャーナリスト、ボブ・ウッドワード氏が著書のために行った トランプ大統領の単独インタビューの内容が報じられました。 それによりますと、 トランプ大統領は、アメリカでの感染が深刻化する前の2月の時点で新型コロナウイルスの危険性、空気感染の可能性、感染力の強さ、インフルエンザよりも致死性が高いなどの脅威を把握していたこということです。CNNテレビが入手した2月7日に行われたインタビューの音声で、トランプ大統領は「呼吸するときにも感染する、インフルエンザよりも致死性がある。」と語っています。しかし、この3日後の2月10日の支持者集会では「強力なウイルスだが 無事にすむだろう、感染者は11人だけで 全員が快方に向かっている」と語っています。
また、ウッドワード氏と3月に行われた別のインタビューでは、国民がパニックを起こさないよう、新型コロナウイウイルスの危険性を故意に低く伝えたと語っていたことが 明らかになりました。インタビューの内容が公になり、きのう、トランプ大統領は記者からの質問を受け釈明しました。「私はアメリカのチアリーダーです。アメリカを大切に思っている。国民を怯えさせパニックを起こしたくない。国民や世界にアメリカの強さを見せるためだった 。」ウッドワード氏によるトランプ大統領へのインタビューは18回に及び、著書は来週出版される予定です。