新型コロナウイルスの影響で依然、失業者が多い状態が続く中、トランプ政権は、年内の家賃未払での立ち退きを禁止する措置をCDC疾病対策センターの権限で発令しました。
議会で追加の経済支援策の交渉が暗礁に乗り上げる中、7月いっぱいで家賃未払いによる立ち退きを禁止する連邦政府の措置が、期限を迎えていました。 月がかわり、家賃未払いで家を失う人が一気に増えることが、懸念されていました。そうした中トランプ政権は緊急措置として12月31日まで、新型コロナウイルスによる経済的な打撃で、家賃が未払いになっている人の立ち退きを禁止すると発表しました。収入の上限など条件はありますが、家主にメールなどでその旨を知らせる簡単な手続きとなっています。しかし、家主にとっては収入源が絶たれることになり、借り手にとっては期限が切れる1月に滞納分も含め全額を一度に要求される可能性もあり、専門家は、双方に無理を強いる措置だと指摘しています。支援団体などからは、家賃の直接支援を求める声も上がっています。
アメリカ国勢調査局によると5人に1人が7月の家賃を期限までに払えなかったとしており、8月はさらに悪化していると見られています。この緊急措置は9月4日に施行され、12月31日までとされていますが延期される可能性もあるということです。