ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン被告のセクハラをめぐる民事訴訟について、総額4700万ドルで和解が成立する見通しになりました。
ワインスタイン被告をめぐっては、30年以上にわたって女優や従業員などに対するセクハラ行為を繰り返していた疑惑が大問題に発展し、MeToo運動が広がるきっかけにもなりました。今回の訴訟は、30人あまりの女性が原告となり被害を訴えていたもので、報道によりますと、和解金総額のうち諸経費を除くおよそ3000万ドルを被害女性の間で分配するという形で、合意に至る可能性が高いということです。
ただ、和解は被告にセクハラ行為を認めさせるものではない上、和解金は被告の会社が加入する保険会社が支払うとみられていて、これに反発の声が多く上がっています。
一方、これとは別に、ワインスタイン被告は2人の女性に対する性的暴行罪で起訴されていて、現在保釈中の身で、先日、当局の監視を逃れようとしたことで、保釈金を100万ドルから500万ドルに引き上げられました。被告の刑事裁判は来年1月から始まることになっています。被告は、一貫して性的行為は合意の上だったと話していて、裁判でも無罪を主張する見通しですが、有罪となれば最高で25年の禁固刑が課されることになります。