次です。アメリカ東部を中心に蚊が媒介する感染症で複数の死亡例が確認され、保健当局が注意を呼びかけています。この感染症は、「EEE (Eastern Equine Encephalitis)」・東部ウマ脳炎と呼ばれるものです。年間を通じた患者数は、例年、平均7人程度とごくまれでしたが、今年は、ミシガン州やマサチューセッツ州など主に東部の6つの州で27人の患者が報告され、8人の死亡が確認されています。(24日現在)
「EEE」は、蚊に刺されることで感染します。初期症状は熱や倦怠感、関節痛などですが、脳感染を起こした人の3分の1が死に至り、生存した場合でも多くで、脳に後遺症が残るということです。
「EEE」に感染したマサチューセッツ州の70代の男性は、庭先で突然倒れて4日後に死亡。ミシガン州の60代の男性も、発症から9日で死亡しました。同じくミシガン州の14歳の女の子は、先月初めからずっと入院中で、母親は「脳をひどく損傷していて回復するか医師もわからないと言っていた」と話しています。専門家によりますと、50歳以上と15歳以下の患者は感染しやすい上、重症化もしやすいため、特に注意が必要だということです。
一部の地域では事態を重く見て、殺虫剤散布や、野外イベントの中止などの対応に乗り出しています。感染を防ぐため、保健当局は、虫除けスプレーを使い、長袖の服を着ること。また、蚊が見られなくなる冬までは、蚊が活動的になる夜間の外出を極力避けることを勧めています。