2014年、SNSを通じて世界に広がり社会現象を巻き起こした、アイス・バケット・チャレンジ。この現象のきっかけとなった人物、ピート・フレーツさんが今週、マサチューセッツ州で亡くなりました。34歳でした。
指名を受けたらバケツに入った氷水をかぶるか寄付をして、次の誰かを指名する、というルールで、政治家や実業家、スポーツ選手やハリウッドセレブにも広がったアイス・バケット・チャレンジ。もともとは、ある難病についての理解を深め、研究費を募る目的で始まったものです。
9日、34歳の若さで亡くなったピート・フレーツさんは、10代の頃からスポーツ万能で、学生時代はボストン大学の野球選手として活躍。国外でプロとしてリーグに所属した経験もありましたが、27歳の時、ALS・筋萎縮性側索硬化症という難病と診断されました。ALSは、体の筋肉が収縮し動かせなくなる原因不明の病気で、スポーツ万能だったフレーツさんの体も徐々に蝕まれていきました。
そんな折、フレーツさんは、当時一部のASL患者の間で知られていたアイス・バケット・チャレンジで、自身が水をかぶる動画をSNS上で公開。これが徐々に広がって世界中でブームになり、これとともに、ALSに対する認知度も世界に広がっていきました。フレーツさんの貢献もあって、世界のALSの関連団体には、合計2億ドルもの寄付金が集まったということです。