アメリカ大統領選の候補者指名争い、最初の投票が行われるアイオワ州の党員集会まで2週間を切りました。民主党は弾劾裁判が重なったことで、異例の戦いを強いられています。
投票日が迫った州を回り、選挙キャンペーンに追い込みをかけた候補者たち。サウスカロライナ州では、マーティ・ルーサー・キング・ジュニアデーの祝日、キング牧師の記念イベントに参加した主要候補たちが、腕を組んで行進する場面もありました。
そうした中、議会上院で弾劾裁判の本格審理が始まり、首都ワシントンに呼び戻された現職の上院議員でもある候補者4人は、選挙キャンペーンの中断を余儀なくされています。アイオワ州で集会の予定があったバーニー・サンダース上院議員は、夕方にチャーター機でワシントンを出て、とんぼ返りで集会に参加することも計画していましたが、裁判の審理が深夜まで及ぶ可能性もあるため、断念しました。今後、上院議員4人は代理を立ててキャンペーンを続けることを検討しています。
こうした状況で、選挙戦を続けているジョー・バイデン前副大統領やインディアナ州サウスベンド市長のピートブティジェッジ氏にとっては追い風となっています。特にバイデン氏はアイオワ州の最新の世論調査で、支持率24%とトップを獲得し、来月3日の党員集会までアイオワ州で大半の時間を過ごし、票を確実にしたい意向です。
一方、ニューヨーク・タイムズ紙は今週、エリザベス・ウォーレン上院議員とエイミー・クロブシャー上院議員、2人の女性候補への支持を表明しました。2人の候補を同時に支持するのは異例のことですが、ニューヨーク・タイムズは、「左派と中道派に割れる民主党の現状を踏まえ、それぞれの最適な候補を選んだ」としていて、アメリカ有数の有力紙の支持表明が今後の予備選挙にどう影響するか、注目されます。