アメリカでの新型コロナウイルスの感染による死亡者数は、18万6000人を超えました。全米15の州で感染者数が増加、大学での感染拡大が影響していると見られています。
CDC疾病対策センターが11月1日からワクチンを提供する準備を進めていることに対し、きのう、国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、メディアのインタビューで「10月中にワクチンの準備ができるとは思えない」と語り、安全性と効果に疑問を呈しました。
一方、大学生の間で感染拡大が止まりません。ジョージア大学では、新たに800人以上の感染が確認されました。 サウスカロライナ大学では1000人以上に感染が確認されています。インディアナ大学ブルーミントン校では、40あるクラブハウスのうち30が隔離措置となり、1000人以上の生徒が対象となっています。大学側は「感染拡大が抑えらない状態で非常に心配だ」と語っています。学生は「クラブハウスは出入りが多いから、感染が次から次へと広がります。」とクラブハウスについて語りました。各地の大学近くのバーでは、学生が密集する様子が見られています。学生からは「大学近くのバーに学生が大勢いてマスクはしてないです。校内にウイルスを持ち込んでいると思います。」と心配する声もありました。ニューヨーク州立大学オネオンタ校では、100人以上の感染が確認され、対面式授業を中止し、検査や濃厚接触者の追跡が進められていましたが、きのう、学生を帰宅させることにしました。しかし、専門家は、自宅やその地域に感染が広がる恐れがあると懸念しています。
また、俳優のドウェイン・ジョンソンさんが、自身と家族が新型コロナウイルスに感染したことを明らかにしました。自身のSNSで「家族ぐるみで親しい友人から感染しました。彼らも苦しんでいます。」と感染について語りました。
今週末のレイバーデイの連休で、感染拡大が警戒されています。フロリダ州マイアミデイド郡では、パンデミックが始まって以来、感染拡大防止のため、メモリアルデーや独立記念日の祝日にはビーチが閉鎖されていました。しかし、来たるレイバーデイは、ビーチを開放したままにする予定で、人が密集しないよう、警察による見回りが強化されます。カリフォルニア州ロサンゼルス郡の ハモサビーチとマンハッタンビーチのサンバシでは、マスク着用義務を徹底しています。市は民間警備会社と契約し、マスク着用とソーシャルディスタンシングを取り締まり、違反者には最大350ドルの罰金が科せられます。また、ロサンゼルス郡は、人の密集が確認された場合は、ビーチを閉鎖すると警告しています。
労働省の発表によりますと、先週1週間の新たな失業保険申請件数は88万1千件で、3月に経済封鎖が始まって以来の低い数字となりました。しかし依然高い水準となっており、8月15日の段階で2900万人が何らかの失業保険を受け取っているということです。