黒人の人権団体の支部でリーダーとして活動していた白人女性が、黒人を装っていたことが発覚し、アメリカメディアが連日大きく報じています。NAACP・全米黒人地位向上委員会のワシントン州スポケーン支部長として、精力的に活動していた、レイチェル・ドレザルさん。髪型や肌の色も黒人を思わせる容姿で、自らアフリカ系を名乗っていました。
しかし先週、ドレザルさんの両親を名乗る白人夫婦がテレビのインタビューで「娘は白人だ」と語ったことで、人種を偽っていたことが明らかになり、波紋が広がっています。
両親によりますと、ドレザルさんはヨーロッパ系の白人で、2007年頃から黒人を真似る容姿に変わっていったといいます。最近では、フェイスブック上で黒人男性を自分の父親だと書き込んだり、公的な書類にも「黒人」と申告していたことが明らかになり、批判されています。
特に地元では、一部の住民のデモ行動にまで発展。こうした批判を受け15日、ドレザルさんは、NAACPのスポーケン支部長を辞任すると発表し、一方で、人権活動は今後も続けていくとの意向を示しました。NAACPの関係者はドレザルさんの人権活動家としての功績は高く評価するとしながらも真実と向き合えなかったのは残念だとコメントしています。