ニュージャージー州で大規模な山火事が発生。火は一気に燃え広がり一時およそ5000人が避難しました。ニュージャージー州ではここ数ヶ月間、日照り続きで空気が乾燥し去年に比べて山火事の件数が倍以上に膨れ上がっています。
ニュージャージー州オーシャン郡で22日(火曜日)午前9時45分、山火事が発生。乾燥した空気と強風で火は一気に燃え広がり午後には住宅など1300棟に火が近づいたため住民に避難命令が出されました。およそ5000人が指定された学校施設などに避難しました。
住民
「9号線から煙が見えたわ
すごく暗くて煙が充満していました」
住民
「警察が家を回って避難するよう指示しました」
夜になっても火の勢いは衰えず消防署からの要請で地元電気会社がおよそ2万5000世帯への電気の供給を停止し、緊急停電としました。夜を徹する消化活動で23日(水曜日)には火の鎮圧率はおよそ50%。避難命令は解除されましたが3日間でおよそ1万5000エーカーが焼き尽くされまし。
ニュージャージー州環境保護局
ショーン・ラトゥーレット局長
「過去20年でニュージャージー州最悪の山火事になるでしょう」
鎮火の目処はたったということですが消化活動は続いており周辺の広い範囲で煙が立ち込めました。23日(水曜日)から24日(木曜日)にかけてニューヨーク市を含む周辺地域で大気汚染警報が出されました。
この火災による死傷者や住宅の被害は報告されていませんが倉庫などの建物が全焼しました。当局は24日(木曜日)19歳の男を放火の疑いで逮捕しました。検察は、男が山で焚き火をし、後始末を怠りその残り火が燃え広がったとしています。
当局は山火事が完全に鎮火するのは週末になるとしています。
大気汚染警報が出された周辺地域では花粉症もあいまって呼吸器系などに持病を持つ人は外出を控えるよう呼びかけられました。ニュージャージー州の干ばつは深刻で3月22日にはウォータフォード周辺の複数の郡で広い範囲の山火事が発生しました。また、18日(金)には州南部のカンバーランド郡でも山火事が発生し必死の消化活動が行われました。州当局は引き続き火の元の注意を呼びかけています。