今年の一般教書演説では、トランプ大統領が自身の弾劾裁判に触れるかどうかが注目されていましたが、裁判への言及はなく、失業率の低下や消費の拡大といった、経済政策などでの実績を強調しました。 医療保険については、国民皆保険制度を目指す大統領選の民主党候補、サンダース上院議員やウォーレン上院議員を暗に批判する場面もありました。 演説中は、共和党の議員がたびたび立ち上がってトランプ氏に拍手を送るのに対し、民主党の議員が呆れた仕草を見せるなど、与野党の対立の激しさを浮き彫りにしました。
弾劾訴追で下院を率いたペロシ下院議長に対してトランプ氏は冒頭から握手を拒否。一方のペロシ氏は大統領への敬意を表すフレーズを省略し、通例では「大統領を紹介するという栄誉にあずかり大変光栄」というところを 「議員のみなさん、大統領です」 と紹介し、意図的に"栄誉" "光栄"という言葉を外し緊張が走りました。 ペロシ氏はその後も、演説中のトランプ氏を無視して原稿に目を落とすなど終始険悪な様子を隠さず、演説の最後には原稿を破り捨てて、反発をあらわにしました。