はじめに、アメリカ大統領選、民主党の候補者指名争い、今週のテレビ討論会では、ネバダ州の党員集会で他の候補を大きく引き離し、フロントランナーに躍り出たサンダース上院議員に攻撃が集中しました。そのサンダース氏、テレビ番組での発言が一部で強い反発を招いています 。
民主社会主義を自称し、その政策に共感する若者を中心に支持を得ているバーニー・サンダース氏。先週末放送されたCBSのテレビ番組「60 minutes」で、社会主義国キューバについて「キューバは独裁国家ではあるが すべてを否定するべきではない」とした上で、半世紀以上にわたって独裁体制を敷いたフィデル・カストロ元国家評議会議長について、「カストロ氏は国民の識字率向上に向けた大々的なプログラムを打ち出した。これが悪いことか?」などと、擁護するとも取れる発言をし、物議を醸しています。
この発言には、次の選挙戦の舞台、サウスカロライナ州選出の下院議員で、民主党下院ナンバー3の重鎮、ジム・クライバーン氏が「聞いた瞬間 体が震えた。民主社会主義とやらが恐ろしくなった」と強い反発を示しました。
また「60 minutes」では、サンダース氏が公約に掲げる国民皆保険制度や公立大学の無償化について、「予算の金額は見当がついていないが、費用は富裕層への課税でまかなう」としたのに対し、記者が「予算の目安がないのにどう財源の見通しを立てるのですか?」と質問をしたところ、「細かいことすべてに答えてはいられない」と返答するなど、曖昧さを指摘する声も出ています。