FRB・連邦準備制度理事会のパウエル議長が18日、水曜日、4年半ぶりの利下げを発表。多くの予想を上回る0.5%の利下げで、その理由として失業率の安定とアメリカのインフレが落ち着きを見せつつあることがあげられています。
FRB・連邦準備制度理事会による、4年半ぶりの利下げの発表で車や住宅などのローンの負担が緩和されることが期待されています。
ジェローム・パウエルFRB議長
「経済は全体的に好調です。過去1年間の忍耐強い金利政策が実を結びました。インフレは現在、目標にかなり近づいており、インフレが2%に向かって持続的に動いているという自信が高まっています」
FRBは2022年6月、9%にまで膨れ上がったインフレを抑制するため11回にわたり利上げを続けてきました。そのインフレが落ち着きを見せ今年7月には目標値の2%台、3年ぶりの低水準となり翌8月も引き続き低下しました。これは主にガソリン価格の低下によるものとされ、現在は17の州で1ガロン3ドルを下回っています。
市民「家計が助かるよ」
恩恵を受けると見られるのは、長年ローンを抱える家庭です。この家族は、1万5千ドルを超えるクレジットカード債務の返済に努めてきました。
カリサ・ウォーレン・クレジットカード所有者
「金利引き下げは新鮮な風ね。今までは私たちに前向きな将来はないと感じていたけど、これは将来への道に戻るために大きな出来事よ」
初めて住宅を購入する人にとっても良い条件が得られます。
ケイト・ペクサ さん・住宅購入希望者
「住宅ローンの金利が下がっているので初めは予算的に難しかった物件も、また考えられる機会にワクワクしています」
統計上、インフレは落ち着きを取り戻しつつありますが、最新の世論調査では多くの一般家庭がインフレの落ち着きを実感できておらず42%が4年前より家計が厳しくなったと答えています。実際、毎日使う生活必需品は依然値段が下がっておらず2020年にくらべてたまごは65%上昇、車両保険は50%近く値上がりしています。この金利政策の転換が、今後どう実体経済に影響するのか、アメリカの消費者のみならず、世界経済の動向にも大きな影響を与えると見られます。