舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。
トシカプ受賞予想(赤文字が私の受賞予想)
ミュージカル最優秀作品賞候補
チアーズ!(「Bring it on!」
クリスマス・ストーリー
キンキー・ブーツ
マチルダ
本命は「キンキー・ブーツ」と「マチルダ」二本!
両作品とも全く同じカテゴリーの賞12部門にノミネートされている。
本賞の行方だが、舞台芸術としてのクオリティの高さで言えば間違いなく「マチルダ」。
だがなにせイギリス産。
日本車じゃなくて、アメ車に乗れ!みたいな感じでアメリカ産の「キンキー・ブーツ」の勝ち!?
ミュージカル・リバイバル賞
アニー
エドウィン・ドルードの謎
ピピン
シンデレラ
「ピピン」がいい!
ミュージカルとアクロバットを融合させた
ボブ・フォッシー(「CHICAGO」、「キャバレー」)アイディアは今も斬新。
そのコンセプトを虚実皮膜のさじ加減で、演出家ダイアン・ポーラスが現代に蘇らせた。
極力な対抗馬になりえる作品は他にナシ。
今年のリバイバル賞は「ピピン」に決まり!
授賞式チケット
実は、こんなに権威ある、しかもショーとして見応えのあるトニー賞。
入場料さえ払えば、誰でも参加できる!
チケットはちとお高く275ドルから475ドル。
ちなみに、受賞候補者が陣どる劇場前方は1000ドルはくだらない・・
手配はプレスを通してとなるのだよー。
購入は劇場のボックスオフィスやオンラインでも可能。
入場にはドレスコードあり。
男性はタキシード、女性はイブニングドレスが基本。
この機会に、肩丸出しのイブニングドレスを着て冒険する・・
または、ニッポン代表文金高島田で行くものスリル満点!
パーチー、パーチー、パーチー
授賞式のあとは、カクテルパーティをお楽しみあれ!
もちろん有料、チケットはおひとり400ドルほど。
場所は例年マリオットマキースのボールルームか、ロックフェラープラザのガーデンを貸切って行われている。
シャンペンなどの飲み物とバイキングが飲み放題食べ放題・・・
お味は・・・私の手作り餃子の方が10倍ウマい、たぶん。
料理はまずいが、セレブとの写真撮影はかなりの確立で可能。
今年は、トム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソンとツーショットも夢じゃない。
あなたに声をかける勇気があればの話だよ。
カクテル効果で無礼講!
アフターパーチーは、朝まで続く・・・
ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、
ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった
素晴らしいものなんですよね!
トニー賞授賞式、日本では6月25日(火)の 23:45〜26:05にNHK BSプレミアムで放送されます。
ミュージカル、興味ナーイ。
英語、分からナーイ。
ニューヨーク、行ったことナーイ。
そんなナイナイづくしの貴方にこそ
見ていただきたいトニー賞授賞式。
お友達の新妻聖子ちゃんと・・
今年は6月9日NY時間午後8時から
アメリカ3大ネットワークCBSによって
全米にナマ、ナマ、ナマ、生中継!
(ザ・ベストテンも生放送でしたぁ)
やっぱナマって最高!!
超興奮するし、ドキドキ感も倍増するぅ!!!!
ナマを心置きなく堪能できるんだったら死んでもいい・・
なんてね、なんてねー。
私一人で興奮してもしゃあないんで
ミュージカルや芝居を毛嫌いしているあーたに
トシカプが目からウロコのトニー賞の見どころと
受賞予想をお届け!
故ロッキー青木さんと奥様の恵子さん
トニー賞っていったい何ぞや・・
ブロードウェイ演劇界の最高の栄誉と言われる賞
映画界でいえばアカデミー賞、音楽界でいえばグラミー賞。
別に受賞しても高松宮殿下記念世界文化賞のように
金メダルがもらえるわけでも、賞金1500万円がもらえるわけでもなく、
貰えるのはトロフィーのみ。
しかーし、
最優秀ミュージカル作品賞を受賞すれば、
全米、いや世界中から公演の引き合いが来ることはもちろんのこと、
運がよければハリウッドから映画化の話が来るのさ。
世の中、金金金よ!
見どころ
◎ プレゼンター(ゲスト)には、トム・ハンクス、シガニー・ウエイバー、スカーレット・ヨハンソンなど
超豪華な顔ぶれが予定されている。
◎ ショーの盛り上がりは尋常じゃない!
ダダダっブロードウェイ・ヒットメドレーが3分程の特別仕様で披露される。
また会場を盛り上げる観客の半数が合の手達人。
歌舞伎で言うと大向いのように、「成田屋、音羽屋、中村屋」のかけ声のアレよ。
絶妙なタイミングで拍手喝采、スタンディング・オベーションが入るから
演じる側も観る側も超キムチいいーーー。
次回に続く・・・
「キンキー・ブーツ」とは・・・・
キャバレーシンガーのドラッグクイーンが、
世知辛い世の中を、いかにして乗り切るか
ストレート(ノンケ)諸君に伝授するハートフル・コメディ。
登場人物
チャールズ・・・靴工場の若社長
ローラ・・・・・ドラッグクイーン
ローレン・・・・靴工場の女社員
ニコラ・・・・・チャールズの恋人
ドン・・・・・・靴職人
ストーリー
イギリスの田舎町ノーザンプトンを舞台に、
倒産寸前の靴工場の若社長とドラッグクイーンがタッグを組んで
会社の起死回生を図る
見どころ
◎ゲイの独特の美意識から生まれる妖艶なドラッグクイーンの狂演。
ブロードウェイの超一流ダンサーによる官能的な歌と踊りにやられちゃって下さい。
◎真っ赤なキンキー・ブーツ。
「銭かけてんなーー!」ってなロンブーに観客は「おーーーざわざわざわ」ってな感じ。
「こまっちゃうなー」の山本リンダに履かせたらきっとハマるぜよ。
◎シンディ・ローパーの音楽は圧巻。
自然にカラダが反応してしまうポップ系から心揺さぶられるバレード系まで、
何にもしなくてもぶっ飛んじゃうシンディ・ローパーの世界観が、
カラダ中にビュンビュンに走りまくる!
近年のブロードウェイ・オリジナル・ミュージカルの中では断トツの素晴らしさ。
ちなみに私のお気に入りは、「I am not my father's son」。
切々と歌うローラの歌に私は涙ちょちょぎれだった。
ちょっと専門的に蘊蓄コーナー(トリビアを披瀝したい人だけどうぞ)
ブロードウェイの天才振付御三家といえば、
ボブ・フォッシー(「スウィート・チャリティ」、「ピピン」),
ジェローム・ロビンス(「ウエストサイド物語」)、
マイケル・ベネット(「コーラス・ライン」)。
その後継者として、今期待されているのが、
「キンキー・ブーツ」の振付家ジェリー・ミッチェル
2002年、大ヒットミュージカル「ヘアスプレー」の振付で
注目を浴びた彼は、ほぼ毎年、新作の振付を担当。
最近は演出家としても活躍し、
かなり高評価されているよう
これもすべてミッチェル様のゲイ歴30年の蓄積のたまもの、玉なのよ!!
2011年「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」振付
2010年「プリシラ」スーパー・バイザー
2007年「キュティ・ブロンド」演出・振付
2005年「ペテン師と詐欺師」振付
2004年「ラカージョー・ホール」振付
2003年「ネバ・ゴナ・ダンス」振付
2002年「ヘアスプレー」振付
2000年「ロッキー・ホラー・ショー」振付
2000年「フル・モンティ」振付
重箱の隅を突かせてもらうと
彼の振付は、どちらかというと器械体操的
ドキドキするエロさや彼独特のスタイルがないこと
もっと工夫を凝らした斬新なダンスを期待したい。
キャスト
主人公ドラッグクイーンのローラを演じるのはビリー・ポーター。ノッテるね〜。
そりゃそうだ、彼のブロードウェイの舞台は
ジュークボックス・ミュージカル「スモーキー・ジョーズ・カフェ」以来13年ぶり。
まさにシンデレラ・ボーイの誕生だね!
役作りにおいては、
NYの人気ドラッグクィーン・レストランバー「ラッキー・チェン」にいてもおかしくない
スタンダードなオカマぶりに存在感があってよろしいなー。
また全てをかなぐり捨てて、生まれたままの姿で頑張りますって姿勢にも好感がモテる。
今年のトニー賞の主演女優賞、じゃくて主演男優賞は彼に確定したようなもん!?
さて、トニー賞授賞式はもうすぐ。
最優秀ミュージカル作品賞は・・・
アメリカ代表「キンキー・ブーツ」か、イギリス代表「マチルダ」か!?
どちらに勝利の女神が微笑むのだろうねー。
大団円の逆転満塁ホームランのスッキリ爽やかミントガム系ミュージカル「キンキー・ブーツ」
ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけじゃなく
ほんっとうに役に立つ人生訓ばギュっと詰まった素晴らしいもんだんですね。
トシカプ評 ★★★★
Al Hirschfeld Theatre
302 West 45th Street
New York, NY 10036
US
アメリカンチェリーの季節になりましたぁ。
みなさーん、いかがお過ごしですか?
昼はエンタメご意見番、夜はミックスルームの大女優トシ・カプでーす。
さてさて、
20世紀のミュージカル作曲家の両雄といえば
超ド級の大ヒット作「オペラ座の怪人」のアンドリュー・ロイド=ウェイバー様と、
永遠の名作「ウエストサイド物語」のレナード・バーンスタイン様。
「オペラ座の怪人」は、いまだに旅行者に大人気。
今年で25年目に突入したロングラン作品。
一方「ウエストサイド物語」は、ブロードウェイで4度再演され、
世界中で繰り返し上演され続けている不朽の名作!
21世紀に入るとブロードウェイにグラミー賞ソングライターが進出
先手を切ったのはエルトン・ジョン(「アイーダ」)。
それに続きU2(「スパイダーマン」)。
そして、今シーズン、ブロードウェイに進出したのはシンディー・ローパー!
というても、平成生まれのレディー・ガガ世代にはいまいちピンとこんだろうが、
ボーボーのまゆ毛とワンレン!なんかが大流行していた1980年代に
全米ヒットチャートを席巻、マドンナと人気を二分する歌姫だったのよ。
正直いってシンディー・ローパーに関しては、
ありきたりの浅ーい知識しかない私。
当時の私はマドンナ一辺倒。(今のレディー・ガガみたいな感じ)
オネエ連中の外タレといえばマドンナみたいな・・・。
おばちゃん個人的には「ハイスクールはダンステリア」は、
彼女のヒット曲の中でも、屈指っていうくらいしかなく、CDも買うたことナシ。
私にとって、その程度しかなかったクイーン・オブ・ポップの彼女が
楽曲を提供したミュージカルが「キンキー・ブーツ」なのさ
果たして、どの出来は???
「大したたまげた」淡谷のり子風
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
OMG OMG オー・マイ・ガッド
素晴らしすぎる!!!