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トシ・カプチーノ

プロフィール/Profile

ToshiHeadShot_2014.jpegのサムネイル画像舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。



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最終回

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いつも私のブログを御覧になっている皆様へのお知らせです。  
 
2013年4月から開始した拙ブログ「ブロードウェイに連れてって」。  
 
ニューヨークで舞台芸術のシャワーを浴び続けて21年。  
 
 
客席から 
舞台裏から 
制作サイドとして 
パフォーミングアーツを見てきました。  
 
 
おかげで私の人生は、面白おかしく大変豊かなものに! 
 
 
そんな気分を、
本ブログを通して皆さんに
お裾分けしたくて始めたこのブログ。
.
残念ながら、年内で終了となりました。  
 
 
しかしながら、私のブロードウェイ人生は、まだまだこれから! 
 
 
SNS、新聞など、いろんな媒体を通じて
 
スリルとサスペンス、
涙と笑いのブロードウェイの世界を
お届けいたします。
 
 
また、キャバレーショーのパフォーマーの活動もご期待ください。  
 
 
新春から、 トシ・カプの歌謡シャンソンショー
「シンデレラ・ハネムーンDX」の 
日本凱旋公演のニューヨーク凱旋公演を上演します。  
 
 
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1月31日(日)ニューヨーク公演 会場:DUPLEX 
2月07日(日)ニューヨーク公演 会場:DUPLEX 
3月04日(金)東京公演     会場:ロアラブッシュ
3月06日(日)新潟公演     会場:ジョイ・ミーア  
 
 
そして、最後に嬉しい話題を・・・  
 
 
私が11年に渡り温めてきたブロードウェイの音楽劇「スーベニア」。
億万長者の未亡人がレコード・デビューし、
カーネギーホールでのソロコンサートを
成功させるまでの波乱に満ちた生涯を舞台化したもの。
 
 
 
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それが、ついに2016年、2月から3月にかけて
東京、大阪で翻訳上演される運びとなりました。  
 
主演は、三田佳子さん 
 。
その相手役には京本大我さん(SixTONES)  
 。
詳細は、こちらで・・・ http://www.souvenir-stage.com   
 
二人芝居ですが、私が惚れ込んだ素敵な音楽劇です。
ぜひ、多くの方にご覧頂きたいです。  
 
 
最後に、本ブログの設立にあたり、
ご尽力頂いた元FCI副社長金子公一様に 
この場を借りて御礼申し上げます。  
 
ありがとうございました!  
 
では、2016年が皆様にとって幸多き素敵な年になるますように!  
 
また、いつかどこかでお会いいたしましょう。 

 



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December 30, 2015 9:05 AMComment(0)



グロリア・エステファンの自伝ミュージカル「On Your Feet」

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お料理大好きの私は、その前戯である食材の買い物もスキスキ〜♡ 



そんな至福の買い物の最中 購買欲を超駆り立てるのがBGM。 



グロリア・エステファンのヒット曲「123」なんて聞こえてきた日にゃ 

ついリズムの乗って骨盤をリズミカルにグラインドさせながら、商品をポイポイ籠の中へ 

ぎゃー、買いすぎた!!ってことも  



グロリア・エステファンといえば、80年代にキューバン・リズムを 

ポップ・ミュージックと融合してヒットを連発したラテン音楽界の松田聖子  

そんなアゲアゲのグロリア・エステファンの珠玉のナンバーを綴ったミュージカルが・・・  



「オン・ユア・フィート」。    



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物語は・・  キューバ生まれの歌手、エステファンが、

アメリカに移住後、母に反対され七転八倒しながら、 

ラテンシンガーとしてスターダムにのし上がるまでのアメリカンドリームを

1-2-3""コンガ"といった名曲の数々とともに描かれる。    




このブログに何度も書いているが、この手のミュージカルは、 

ヒットした既存の曲にストーリーをつくっつけたジュークボックス系の中の自叙伝型 




その中で、代表的な作品は・・

(フランキー・バリーとフォーシーズンズの「ジャージー・ボーイズ」)

(キャロル・キングの「ビューティフル」) 




お馴染みの楽曲プラス、有名人の成功物語で 

安直な設えながら、ヒット間違いなし、

とプロデューサーたちは目論んでるんでしょうが、

そうは問屋がおろさない、ってな事も以前にお話しした通り。  




「オン・ユア・フィート」に関して

ハイハイラクチンミュージカルねっとたかをくくっていたワタクスィ。 

これが、ノッケから飛ばしてくれるのよ。 





10人編成のバンドとイカしたダンサーたちが 踊り狂う中、エステファンが登場・・

そこからフラッシュバックして彼女の幼少の頃に移るわけ・・

まー、ありがちなパターンなんです。    




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見所は・・・・・   


◎音楽  


テンポのいいお馴染みのラテン•サウンドの連続で、

人種性別年齢を問わず、私を含めた観客は終始ノリノリノリカよ! 

下手すると劇場がダンスフロアと化しそうな勢い。  

しか〜しミュージカルのために書き下ろした耳慣れない新曲が始まると

観客のテンションいきなり急降下。チ〜ン   




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◎脚本  


テンポよく、重要なエステファンの人生転機が描かれてはいる。  

エステファンが交通事故にあい、瀕死の重傷を負った場面で多少シーンの変化が見られたが、  

あとは定規で線を引いたような展開が最後までと芸術性が薄い。  

が、エステファンのホノボノとした家族愛の描き方は素晴らしく、ちょいウルウルする場面も。  




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◎キャスト  


熱い、キャストの面々が火傷するほど熱い!!  

つい最近、アメリカンミュージカル界に鉄板コンテンツとして君臨する  

あるロングラン作品を観劇したが、キャストがヌルユルのあの作品とは雲泥の差。    

そんなヤル気まんまんのキャストの中、突出していいのが、エステファンを演じるアナ・ヴァラファン  

声質といい、歌のうまさといい、ルックスといい本人の若かりし頃にクリソツ  

加えて演技もブロードウェイ・デビューとは思えないほど堂々とした貫禄で、

ラテンディーバを演じておられましたとさ。 


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クリエイターは・・・


脚本:アレクサンダー・ディネラリス(『ザナ・ドント!』) 

演出:ジェリー・ミッチェル(『ラ・カージュ・オ・フォール』『キンキーブーツ』) 

振付:セルジオ・トルーヒヨ(『ジャージー・ボーイズ』『メンフィス』)   


結構、すごいメンツが雁首そろえて創作している本作。  


ハッキリ申し上げましょう。 

もー彼らは、はなっから崇高な舞台芸術を作ろうなて みじんもナイな?これ!

 

ラクーにお金儲けのためだけにやってるヨ〜   

にわかミュージカル・ファンのため  

4泊6日の旅行者のため  

ミュージカル・ビギナーズのため


割り切って  そんな観客を徹底的に喜ばせるためだけに作られた作品といっていい。 

そして、そんな開き直り方が 上手くいってしまった稀有な作品!    


え、えらい厳しいこといいながら、  実は、私、超たのしかったのよ!  


あまりに楽しくて、涙が溢れてきたほど!  




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やっぱ、ミュージカルって、  

眉間にしわ寄せて、肩肘張ってみるよりも、

楽しいほうがいいにきまっている!!!   

もちろん日本人旅行者にうってつけ!   


トニー賞で、 ミュージカル作品賞、 脚本賞、 演出賞、 振付賞などの 主要なショーを  

 取ることはゼーッタイにないけど、(重ねて言うが、彼らそんなの元々目指してない!)   

「マンマ・ミーア!」のように演劇のプロにはクソミソ言われても こりゃあしばらく安泰ですな。 

間違いなく、日本で翻訳上演もあり!と見た。    


いやー、もう一度見たいくらいよ、私。    


もしも、この作品を日本で翻訳上演するのなら・・・


 主役のエステファン役は・・・     岡本夏生嬢    


ルックスはおけー。 歌と演技は、虎の穴で特訓してもらいたい。

ギャラは「5時に夢中」よりいいかもよ!   


 ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、               

ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった素晴らしいものなんですよね!                           



トシカプ評:★★★★     


Marquis Theatre  

1535 Broadway  

New York, New York 10036




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December 17, 2015 6:02 AMComment(0)



再演「シルヴィア」〜ナンカ荒唐無稽なコメディ

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恥ずかしながら、わたくしカプチーノ。

 
 
これまで、その日その時に、
目の前にぶら下がっている欲望だけを見つめて、
行き当たりばったりの人生を歩んでまいりました、はい。
 
 
 
 
なのでいろいろな寄り道迷い道数多く、
なんだかやっとさこの頃、
来年再来年を見据えた数ヶ年計画を
立てるようになったとよ。
 
 
 
 
まあ、別段後悔はしてないけどね。 
 
 
 
 
名付けて、
 
 
 
 
 
大器 "超" 晩成。 
 
 
 
 
 
そんな極楽とんぼの人生とは対照的に、
若き有望株としてデビュー以来、
順風満帆、着実堅実確実に俳優業の王道を
のっしのっしと歩み続けてきた、
中堅実力派俳優の誉高い、
ハリウッド&ブロードウェイの二刀流俳優に
 
 
 
 
 
マシュー•ブロデリック 
 
 
 
 
 
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まー、NY市に生まれ、
舞台俳優のお父さんと、
脚本家のお母さんとの間で育ち、
高校在学中にはプロとして
舞台に立っていたってんだから、
サラブレッドだよね〜。
 
 
 
 
日本で言えば、
中井貴一氏や
香川照之氏
みたいな感じかしら?
 
 
 
 
しかし、私の見立てでは、
ちっとばかし優等生的すぎ
どんな役を演じても、
一本調子なのが、
ちょっと気になるのよね•••。
 
 
 
 
私が最初に彼に目をとめたのは、
1988年の映画「トーチソング・トリロジー」
というゲイだのバイだのが入り乱れる、
その手の人々がまだ物珍しかった当時としては結構尖った映画。
 
 
 
 
もともとオフ初演からブロードウェイまで、
マシューがそのまま横移動で
映画版にもまんまの役で出演。  
ちと表現が古いが、紅顔の美少年という形容がぴったりする超イケメン
雨に濡れたスパニエル系の子犬ちゃん
大きなヌレヌレ瞳の愛くるしさを遺憾なく発揮。
そんなアイドルのルックスなのに、
女装のおっさんに恋する役だなんて、
やっぱNYのシティボーイやね〜
 
 
 
 
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「トーチソング・トリロジー」の映画で、
波に乗った彼は 1995年の
ブロードウェイ・ミュージカル『努力しないで出世する方法』で
トニー賞主演男優賞。
33歳の若さでよ〜。  
 
 
 
まー、その後、ド派手なハリウッドスターと言うほどの露出はないけど、
着実に大物俳優街道まっしぐら・・・  
 
 
 
1997年にはアメリカの連続ドラマ『セックス・なんちゃら・ザ・シティ』
大ブレイクした女優、サラジェシカ・パーカーを妻に娶り、
 
 
 
 
 
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2001年位には、ブロードウェイ史の残る
記録的な大ヒットを記録したミュージカル『プロデューサーズ』にも出演。 
再ブレイクを果たし、きょうびじゃコンスタントに
ブロードウェイの舞台で主役を張る看板俳優さんだよね。
 
 
 
これは、ブログ版「徹子の部屋」かぁ〜!
 
 
そして、今シーズン、彼が出演している芝居が再演版「シルヴィア」
 
 
 
 
 
 
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あ〜やっとたどりついたワ。
 
 
 
どこいしょっと 
 
 
 
物語は・・・・・
 
マンハッタンのセントラルパークで、
偶然に巡り合った運命の恋のお相手は 
メスのお犬様シルヴィアだった・・・ 
彼は、妻との生活を取るのか、それとも・・・・ 
 
 
ナンカ荒唐無稽なコメディなの••• 
 
 
 
見どころは・・・・    
 
 
◎犬のシルヴィアを演じるのがアナリー・アッシュフォード   
 犬を飼っている人ならわかると思うけど、  
 ちょっと下品で、汚らしいところもあるが  
 彼女の犬がする仕草をおぞましいほどに再現! 
 その昔「キャッツ」なんてのが流行ったから
 それへのオマージュなのかしらってくらいよ   
 
 彼女の場合、形態模写が凄いだけでなく  
 笑いの間の取り方も天才的。  
 将来有望だわ、彼女。
 みなさま〜彼女の名前はノートにお書き込みになってネ♡  
 
 
 
 
 
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 ◎一人三役こなす無名俳優ロバート・セラ  
 様々な役を演じれるカメレオン俳優  
 それぞれ役のキャラ立ちも半端じゃないの!   
 
 
 
 
 
 
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 そんな実力と気迫共申し分のない実力派に囲まれて、
 マシューさんは   彼の役どころは、仕事の夫婦関係の冴えない中年男 
 中年太りのおっさんという見かけの部分は完璧なのだけど、 
 演技の方はと言えば、やっぱりいつものマシューさん。 
 これってお客様の期待するマシューさん像を忠実になぞっているって事なのかしら。
 単に進歩してないって事なのか? 
 良いのか悪いのか? 
 皆様それぞれで判断なすってェ〜 
 
 
 
 
 
 
芝居として、   
 
 
ニューヨークが、
いかにお犬様天国かって事を
存分におちょくって
芝居にしているから 
犬好きにはたまらない芝居であることは確かヨ!  
 
 
 
 
 
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お犬様の息子、キンちゃんと娘、ミヤちゃんと二匹と同居の私には、
なぜかちょっと冗漫に見えてしまったわ。
 
 
 
こよなくお犬様を愛する皆様、韋駄天走りで劇場へ急げ!   
 
 
 
2016年1月24日までの限定公演
 
 
 
ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、              
ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった素晴らしいものなんですよね!                       
 
 
トシカプ評:★★    
 
 
Cort Theatre 
138 West 48th Street 
New York, New York  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


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November 18, 2015 11:33 PMComment(0)



「プリンス・オブ・ブロードウェイ」お寿司のネタだけ食べちゃうみたいなミュージカル

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先週まで10日ほど、日本に滞在してました。

目的は今月末の列島縦断爆弾ショーの仕込みのため。

舞台の構成演出は言わずもがな、

営業お茶汲みまで独りでやっちょります零細企業活動ゆえ、

本来でしたご挨拶に伺うべき関係各位方面へも出向くこと能わずで、

大変失礼をばかけておりますが、皆様には、ぜひ月末に公演でお会いしとうございます! 


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くだんの『シンデレラハネムーン•デラックス』と銘打った歌謡シャンソンショー。

これはニューヨークで8月に初お披露目。

お陰様で好評を賜りました。 

過激にほっこりのオキシモロンな舞台。

スキャンダラスな笑と涙のNYでのショーに一層の改良を加え、

発酵熟成した芳ばしいショーをお約束いたしますので、
ご家族そろって、

じっちゃんもばっちゃんも、

いとこもはとこも

ついでにアカノタニン様

お誘い合わせの上お越しくださいませね〜♡  



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さて、そんな忙殺日本滞在中、  
観劇など全く考えていなかったのだけど、  
演劇雑誌の編集している友人から  
トシさんにぜひぜ〜ひ見て懇願され、観劇したのが 


新作ミュージカル「プリンス・オブ・ブロードウェイ」。 

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いくらブロードウェイ命だからって、
地球の果てまでいってもブロードウェイさんが
追っかけてきちゃったのよ〜 


この題名のプリンスですが、

じつはウィリアム王子や徳仁親王のことではなく、

ブロードウェイじゃ泣く子もだまる、  

ミュージカル界の巨匠、ハロルド・プリンス御大の事! ジャジャ〜ン   

日本で言えば、ミュージカル界の水戸の御老公さま!



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通常、ブロードウェイ入りを目指す新作ミュージカルは、  

アメリカやカナダの地方都市でトライアウト(試演)を行うのだが、  

本作は、世界に先駆けて日本で上演するという、  

稀なワールド・プレミア公演。 


一体どーしちゃったんでしょうか。

よりによってこんな極東の島国でプレミアだなんて? 

そこまでニッポンのステータスが格上げされたとはとっても思えない。
(きゃっ言っちった)



見所は・・・・  

◎ブロードウェイ一流どころのキャスト  

海外公演の場合、どちらかというと 2番手、3番手のレベルの俳優が 
雇われることが多々なのだが、な、なんと  本作の場合プレミアという事もあり

☆「レミゼ」のジャン・バルジャン役で一躍スターダムに上り詰めたラミン・カリムルー 
ムチムチの太ももがセクシー♥


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☆昨シーズン、再演「オン・ザ・タウン」で主演、

私に分けてほしいほど  
フサフサとした真っ黒な髪を73に分けた
トニー・ヤズベックなどなど気合入りまくりなの。

彼らの勇姿を拝みにいくだけでも価値があるってもんじゃなーい? 


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☆加えて紅一点、元宝塚歌劇団の星組の大スター柚希礼音様(ゆずきれおん)
 今回の初演メンバーなのだーっ    
 でもレオン様、さっすが清く正しく美しく鍛え上げられたダンスは上手いし、お声も綺麗なので、
 もっとずずずぃーっと前面に出して欲しかった。
 せっかくだからブロードウェイの大スターを向こうにまわして
 八面六臂のヤマトナデシコの活躍振りをとくと拝見しとうございましたわぁ〜! 



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演出家 

「オペラ座の怪人」を前代未聞の超ド級の大ヒットに導いたハロルド・プリンスが演出家。  

これほどの大立者、どれほど威丈高で鼻息ブンブンと思いきや人当たりのいいおじさんでねぇ・・・

やっぱ抜きに出た人は誰にでも気配り心配りが申し分ない。  


そして、共同演出兼振付を担当したのは
トニー賞を総なめにしたミュージカル「プロデューサーズ」の 
演出振付で大ブレイクしたスーザン・ストローマン女史。

このおばちゃんも、その辺の公園で孫の世話をしているようなごく普通の感じのいいお方。   

この二人がダッグを組んで、ブロードウェイの一流どころに加え柚希礼音とくりゃー、  

大ヒットしトニー賞間違いなしってほどの最強メンバー。
もー、ブロードウェイのアベンジャーズかっ、てなくらい 

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一体どんな作品なの???  

ハロルド・プリンスが、
制作、演出した過去の作品の名曲、
名シーンで綴るミュージカル・レビュー。

いいとこどり、お寿司のネタだけ食べちゃうみたいなミュージカルよォ〜。 

曲ごとにミュージカルのタイトルと曲名が舞台両脇に設置してある字幕スーパーに流され 

各ミュージカルのエピソードをハロルド・プリンスに代わり、市村正親氏が解説するという寸法。 

数十曲の中には、「オペラ座の怪人」のように誰もが知っているミュージカルもあれば、 

「なんじゃこれは?」というような失敗作まで玉石混合。


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うーーーん、  


ブロードウェイの一流どころだもの・・ 
確かに歌は抜群。  

ブロードウェイの一流どころだもの・・ 
確かにダンスもキレッキレ、アクロバティックなウマさ!  
ブロードウェイの一流どころだもの・・ 
クリエイティブスタッフ、出演者が、手堅い仕事を積み重ねれば、 
きっといい作品が仕上がると期待してしまうわけですが・・・・  


でもねー、なんだかこー爆発的なものが感じられないの•••。  


いくら最強メンバーを揃えたからって、
互いの相乗効果で倍々の結果を生み出すような力が出るとは限らない。
舞台にミューズが降りてきてミラクルを起こすことはできないのだよね。  


聞いたところによると、5年前にこの企画が浮上。 
ブロードウェイ入りを目指したが、投資家が集まらず断念。 
どーゆーわけか、日本に買われちゃったのねぇー!  


残念ながら、ブロードウェイのスレッカラシな私には
安直な二番煎じの柳の下のどぜう左衛門を見たような感が拭えなかった•••。  


まーでも、これほどのお歴々が遠い島国に集結することも珍しい。
ブロードウェイ・ミュージカルの音楽が3度のメシよりお好きな方、
一流の歌唱やダンスの技量をナマで、しかも地元で拝みたいという方にはおススメよ♡


ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、             
ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった素晴らしいものなんですよね!                    


トシカプ評:★★

 東京 2015/10/23(金)~11/22(日)  大阪    2015/11/28(土)〜12/10(木)
 
 


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November 9, 2015 7:12 AMComment(0)



「Trip of Love」出口最一氏の新作ミュージカル

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まず私事で恐縮ですが、

初のトークライブ「キリギリスが蟻に勝つ日」は、

お陰様で好評のうちに幕をとじました。

お越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。

 

次回はまたしても

皆様の度肝を抜くべく、

一層楽しく、よりスキャンダラスなショーをお約束いたします。

 

乞うご期待!  

 

 

 

さて、劇評を書くにあたり、

一番ややこしいのが  

知り合いがプロデューサーをしてたり、  

出演しているミュージカルや芝居を取り上げる時。  

 

いつも通りの言いたい放題、

 

舌鋒鋭く突っ込みたいのに、

 

この顔、あの顔がまなかいに浮かんで、

 

やりにくいったらあーりゃしない!  

 

 

だからニューヨークタイムズ紙の批評家が、

なぜにブロードウェイ演劇関係者である

演出家、振付家、出演者等と  

個人的な接触を一切持たないのは、

そんな所以であるのだよー。  

 

 

でもね、でもね、そんなこともいってられない狭〜い業界、

 

今日もわたくしは飛ばすわよ〜。

 

どんな時でも「愛」があればわかってもらえるわ〜っ、ってね。

 

 

 

今回、紹介するのが、オフ・ブロードウェイの新作ミュージカル 

 

 

 

 「Trip of Love」   

 

 

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プロデューサーは、渡米以来の知古である、出口最一氏。 

 

1991年、顔を青く塗った奇怪なパフォーマンスを

 

オブ・ブロードウェイの舞台に乗せ、 

 

世界的な成功に導いた「ブルーマン」を見出した御本人である。   

 

 

その誕生から25年。 

 

 

出口氏の場合、20-30人のプロデューサーの中のひとりとして 

クレジットされているブロードウェイ・ミュージカルの、 

ただ金だけ投資してあまりクリエイティブな方面には

干渉せず口は出さないという

おサイフ的な場合とワケが違うのさ! 

 

 

彼の場合、  

 

企画 

資金調達

制作  

 

たっと一人で指揮をとり 

ミュージカルに仕上げて行く 

一匹狼の大プロデューサー。  

 

 

そんな気の遠くなるような 

膨大多岐にわたる作業を 

情熱を持ってコツコツと続けて、

前出の「ブルーマン」を

国際的なフランチャイズにまで

育て上げた方なのだ。 

 

 

そんな熱意のプロデューサーで、 

それも同じNYで暮らす日本人で 

知り合いとくれば、

応援したいじゃない!   

 

 

では、その出口氏の渾身の新作「Trip of Love」とは? 

 

 

いわゆるジュークボックス系。 

ヒットした既存の曲に

ストーリーを加えたミュージカルなのよ。   

 

 

ストーリーは?   

 

 

物語は「不思議の国のアリス」をヒントに 

観客の中のひとりの少女が舞台に上げられることから始まり、 

不思議の国に迷い込んだかのように、 

60年代のアメリカへタイムスリップし、

夢の中で様々な体験して行く。 

 

そのストーリーは言葉で語られることなく 

60年代にヒットしたオールディーズや

スタンダードナンバーで歌い、

踊られ綴られていくわけ。 

 

 

ビリー・ジョエルのミュージカル「ムーヴィン・アウト」や 

ビーチボーイズのミュージカル「グッド・バイブレーション」の

作り方に大変似ているのよね!?

 

 

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見どころは?  

 

 

 

◎ズバリ!衣装・・・  

 

豪華絢爛・・金銀、パールにダイヤモンド  

ブロードウェイでもなかなか見れない

ゴージャスな衣装は一見の価値あり! 

ファッションを通して、60年代という時代を

俯瞰するってのもなかなかシャレオツなもんよぉ〜  

 

 

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◎選りすぐりのキャストの面々  

 

 オフとはいえ、もともとブロードウェイ上演を目指していた作品。

 役者の技量そしてやる気も折り紙つき。  

 ブロードウェイの好景気で、劇場が全く空かず、

 オフでの上演になったが、  

 劇場はオフでもキャストの面々も衣装もブロードウェイ仕様!  

 それはそれは、上質の歌とダンスを見せてくれるのさ! 

 

 つまりはエコノミークラスなのに、

 懐石料理が供されちゃって、みたいなおトク感満載なの。 

 

 

 

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◎スターは60年代を代表する珠玉のヒット音楽の数々   

 

「夢のカリフォルニア」(ママス & パパス)  

「ワイルドでいこう!」(ステッペンウルフ) 

「Nowhere to Run」(マーサ・ザ・ヴァンデラス)など  

 ヒット曲26曲で構成。

 

 観劇中に時を忘れるということはよくあるが、  

 時に「ドリームガールズ」、

 時に「ヘアー」の世界にもどっぷりとハマってしまう!  

 

 私が観劇した日なんて「夜のヒットスタジオ」のように続々と歌われる懐メロに  

 体でリズムを取りながら楽しまれる60代前後の観客が多かったわー!   

 サイケデリック・カルチャーやポップアート、 

 ドラッグ、サーフィンやウーマン リウ゛、反戦などなど、 

 時代を象徴するモチーフが、当時の名曲とともに、めまぐるしく現れては消えていく。 

 そこはまるで、万華鏡のような世界・・・・・ 

 

 

 

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 あーん、思い出は美しすぎるのねんのねんっ    

 ここまでは申し分ないのだが・・・・・

 

 ひとつだけ苦言を呈しちゃう

 

 

 

 

 

 

 気になるのがストーリー性の薄さ。 

 

 

 過去にヒットしたジュークボックス系のほとんどは、 

 軸となるしっかりしたストーリー、

 そして、観客が感情移入できるヒーローやヒロインの存在があった。  

 なので、晩秋の夜長の夢のごとく、

 あまり強烈なドラマは期待せずに、

 めくるめく視覚聴覚思い出街道をひた走ることだけを

 念頭に楽しんじゃいましょう。   

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 10月18日の正式開幕から数日後・・・ 

 

 

 出たー!

 

 

 ブロードウェイ洗礼の儀式である 

 

 

 ニューヨークタイムズ紙の劇評・・・・  

 

 

 ううううううーん、

 

 

 かなり厳しい内容だぁー、汗   

 

 

 がーしかーし、   

 

 

 ブロードウェイ史に残るロングランを記録した

 「マンマ・ミーア!」は、 

 開幕翌日のNYタイムズ紙の劇評で、

 けちょんけちょんに貶されたのヨ! 

 

 でも蓋を開けてみればあ〜た、

 観客の絶大な支持を受けて大ヒットとなったのだよー。

 

 なので、私をも含む、劇批評家なんざ〜クソくらえ、

 ってな勢いで奮闘してもらいたい。   

 

 

 「Trip of Love」 が、一発逆転、

 満塁場外ホームランになることを祈りつつ・・・    

 

 

 ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、          

 ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった素晴らしいものなんですよね!            

 

 トシカプ評:★★   

 

 Stage 42  

 422 West 42nd Street  

 New York, New York 10036 

 

 

 

 

 

 

 

 



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October 24, 2015 9:35 AMComment(0)