ニューヨークの空港で着陸する旅客機と消防車両が衝突し、43人の死傷者を出す惨事となりました。事故直前には空港管制官が慌てて消防車両に止まるよう指示を出す生々しい音声データも公開されました。
ニューヨーク、クィーンズにあるラガーディア空港で22日日曜日、夜11:37、乗客72人、乗員4人を乗せたエア・カナダの旅客機が着陸したところ、滑走路を横切った消防車両と衝突し2人が死亡、41人が重軽症をおい病院に搬送されました。
事故直前、空港の消防車両は別の旅客機で異臭がするとの通報を受け現場に向かっているところでした。管制塔が消防車両に滑走路を横断する許可を出してまもなく、慌てて止まるよう指示しているのが無線の音声に残っています。衝突のおよそ30秒前からの音声です。
消防車両
「4-Delta滑走路の横断を要請する」
管制塔
「4-Delta滑走路を横断せよ」
消防車両
「4-Delta滑走路を横断する」
管制塔
「止まれ!止まれ!止まれ!消防車両止まれ!止まるんだ!
**警報ブザー
衝突の瞬間、旅客機は時速およそ100マイル、160キロ以上出ており、衝突の衝撃で旅客機の先頭部分はぐしゃぐしゃにつぶれ、機長と副操縦士の2人が死亡しました。消防車両に乗っていた2人は病院に運ばれましたが奇跡的に命に別状はないということです。
また衝突の衝撃で客室乗務員の1人が座席ごと機体から投げ出され、300フィート以上、90メートル以上離れたところで救急隊員によって発見されました。骨折など重症ですが命に別状はないということです。衝撃に強い4点式ハーネスがついたジャンプシートが命を救ったと専門家は分析しています。
この事故でNTSB国家運輸安全委員会が捜査にのりだしました。機体から取り出した音声とデータレコーダーは無傷で解析作業を始めています。
事故当時、2人の管制官が4人分の仕事をしており人手不足による過剰な作業量が事故原因の一つだったのではないかとメディアは指摘しています。しかしNTSBのジェニファー・ホメンディー委員長は24日火曜日、深夜勤務では通常体制だとしながらも1日900便を運行し交通量の多いラガーディア空港でそれが適切だったのかも含めて調査を行うとしました。
ジェニファー・ホメンディー委員長
「このような大きな事故の原因が1つであることはまずありません
我が国の航空システムは事故防止のため
何層もの安全対策が敷かれ極めて安全です
問題が生じるのは多くの機能に過誤があったからです」
ホメンディー委員長は、衝突した消防車両には管制塔に位置情報を伝えるトランスポンダーと呼ばれる機器が搭載されていなかったことにもふれ、事故原因の一つである可能性を示唆しました。
死亡したのはアントワン・フォレスト機長30歳と、2023年に航空を専門にカナダの学校を卒業したばかりのマッケンジー・ガンサー副操縦士です。この便は、モントリオール・ニューヨーク間、およそ1時間半のフライトを1日中行き来する路線でこの日の最終便でした。
ラガーディア空港は事故発生から翌日23日月曜日午後2時まで閉鎖され、その後一部が再開しました。25日水曜日に事故機と消防車両が滑走路から撤去され、事故から4日後の26日木曜日にようやく全面的に再開しました。