アメリカでは新規感染者数が減少し、各地で感染対策の規制緩和が進んでいます。
アメリカでの1日の新規感染者数は、およそ7万5000人となりました。8万人を下回るのは去年11月以来、初めてです。高い水準が続いていた感染による1日の死亡者数は、1700人以下で約1カ月ぶりに2000人を下回りました。各地で感染対策の規制緩和が進んでいます。
18日金曜日、マサチューセッツ州ボストンでは陽性率が4%となったことから、レストランやジムなど屋内施設でのワクチン接種証明の提示義務が解除されました。公共の屋内施設でのマスク着用義務は続けられます。住民は「コロナ前の日常が戻ってきました。」と語りました。
一方で、感染による人手不足の懸念は続いています。ニューメキシコ州では、オミクロン株の影響で教師が不足し、州兵が教師代行を務めています。ニューヨーク州では、21日月曜日から医療従事者に追加接種を義務づける予定でしたが、人手不足を避けるため、これを延期しました。
そうした中、ウォールストリートジャーナル紙は、FDA食品医薬品局が、一部の年齢の人を対象に4回目の接種を秋ごろ承認する可能性があると報じました。免疫不全の人への4回目の接種は、すでに推奨されています。しかし、3回目の追加接種対象者のうち、約半数がまだ受けていないのが現状です。
22日火曜日、CDC疾病対策センターは、ワクチン接種のガイドラインを変更し、ファイザー製またはモデルナ製の1回目と2回目の間隔を8週間にするよう推奨しました。これまで3~4週間の間隔が推奨されていましたが、2回目までの間隔が長い方が、抗体反応とワクチンの有効性が増加する可能性があるということです。また、12歳~39歳の男性は間隔を8週間にすることで、ワクチン接種後、まれに発症する心筋炎のリスクを減少させる可能性があるということです。CDCは、5歳~11歳の子供、免疫不全のある人、65歳以上の人、重症化リスクの高い人には、引き続き3~4週間の間隔を推奨しています。
現在ワクチン接種対象となっている12歳以上の人の73%がすでにワクチン接種を完了しており、CDCのガイドラインの変更が適用されるのは、これから1回目のワクチンを接種する人が対象となります。