ロシアがウクライナ侵攻を始めて1週間以上が経ち、世界的な経済制裁が進められる中、その動きがスポーツ界や大手企業の間にも広がっています。
1日火曜日、バイデン大統領は一般教書演説で、ロシア航空機がアメリカ上空を通過することを禁止すると発表しました。「これは21世紀の民主主義の力と独裁政権との闘いです。ロシアはもはや共産主義国ではなく、ほぼ独裁国家です。
FIFA国際サッカー連盟と欧州サッカー連盟は、ロシア代表チームとクラブチームの国際大会への出場を禁止しました。石油大手シェルは、ロシアにおける全ての事業から撤退すると発表。石油大手BPは、約20%保有するロシア石油大手ロスネフチの株式を売却すると発表しました。物流大手のフェデックスとUPSは、ロシア向けの配送を停止。グーグルとファイスブックを運営するメタは、ロシア国営メディアが広告収入を得ることを禁止しました。アップル、ナイキはロシアでの製品販売を停止、ゼネラルモーターズはロシアの合弁工場での生産を停止、ディズニーは新作映画の公開を中止しました。
また、アメリカ国内では、ニューハンプシャー州やオハイオ州など少なくとも10州の知事が、主にウォッカを対象としたロシア産またはロシアブランドの酒類の販売停止を命じました。ニューハンプシャー州知事は「蒸留酒が数十億ドル販売されているうち、ロシア産は約2000万ドルです。ロシア産の販売・購入を禁止すればある程度の影響を与えられます。」と語りました。しかし、アメリカで販売されているウォッカのうち、実際、ロシア産のものはごくわずかで、象徴的な抗議活動の一環と見られています。
ニューヨークでは、カーネギーホールが、予定されていた世界的に有名なロシア人指揮者ワレリー・ゲルギエフ氏の公演について中止を発表しました。また、メトロポリタンオペラでは、オペラ界の女王と呼ばれるロシアのプリマドンナのアンナ・ネトレプコ氏について、今シーズンと来シーズンの出演はなくなったと発表しました。