CDC疾病対策センターの下水の調査データで、感染サンプルが増加していることが明らかになりました。保健当局はオミクロン株の亜種、BA2感染の流行を警戒しています。
アメリカでの新規感染者数、入院患者数はともに減少が続いています。そうした中、CDC疾病対策センターによる下水の調査データ、下水サーベイランスから先月24日~今月10日の期間に、全米30%の地域で感染サンプルが1000%以上増加していることが明らかになりました。ブラウン大学公衆衛生学部のアシシュ・ジャー学部長は「下水データは、検査による感染者数より、先行して感染状況を示す傾向があります。」と語りました。
保健当局は、オミクロン株がさらに変異を重ねた亜種「BA2」を警戒しています。BA2は、オミクロン株よりも30%感染力が強いとみられ、アメリカでは、現在、新規感染者の23%がBA2と言われています。ヨーロッパでは、BA2の影響もあり、新たな感染の波が起き始めています。
一方で、全米各地では、感染対策の規制緩和が進んでいます。元CDC所長代理のリチャード・ベッサー博は「規制緩和が早すぎたとは思いませんが、パンデミックは終わっていません。保健当局の指導に注意し続けることが重要です。」と語りました。
そうした中、15日火曜日、ファイザーは、65歳以上を対象とした4回目の接種について、FDA食品医薬品局に緊急使用許可を申請したと発表しました。 ベイラー医科大学のピーター・ホテズ教授は「4回目接種には賛成です。症状が長引くのを防ぐには2回目の追加接種が必要でしょう。」と語りました。ファイザーは、オミクロン株の感染が流行していた時期にイスラエルで行われた4回目接種のデータを元に、感染と重症化を防ぐ効果があるとしています。