アメリカでは、航空運賃が値上がりしています。そうした中、格安航空会社ジェットブルーがスピリット航空に買収を提案しました。航空運賃のさらなる値上がりにつながる可能性があると専門家は見ています。
5日火曜日、アメリカの格安航空会社ジェットブルー・エアウェイズが、同業のスピリット航空に36億ドルで買収を提案したことが明らかになりました。スピリット航空に関しては、今年2月にフロンティア航空が傘下にあるフロンティア・グループ・ホールディングスが、29億ドルで買収することで合意したことを公表していました。旅行ウェブサイト「ザ・ポインツガイ」創設者のブライアン・ケリーさんは「現在、スピリット航空はフロンティアと超格安航空会社を作ろうと協議しています。ジェットブルーの提案は2社の統合を遅らるため、または、実際に買収するためと見られています。」と語りました。
いずれの場合も、アメリカの独占禁止法「反トラスト法」に違反していないかの調査が行われると見られています。去年9月、司法省はジェットブルーとアメリカン航空の提携について、航空運賃の上昇や競争の減少を招くと主張し、反トラスト法に違反するとして提訴しています。旅行ウェブサイト「ザ・ポインツガイ」創設者のブライアン・ケリーさんは「統合で路線が減り、利益の出る路線ばかり運行され、運賃が上がるの可能性があります」と語りました。
一方、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いたことによる旅行需要の増加、さらに燃料の価格上昇で、航空運賃が値上がりしています。アメリカ国内線の価格は、今年の初めと比べて最大40%値上がりしました。旅行予約アプリ「ホッパー」エコノミストのヘイリー・バーグさんは「航空運賃は6月まで値上がりが続くでしょう。航空券1枚あたり約10%または約30ドル上がるでしょう。」と語りました。専門家は、夏に旅行を予定している場合は、5月上旬までに航空便を予約するよう勧めています。