新型コロナウイルスのニュースです。アメリカでは、緩やかながらも感染者数の増加が見られています。一部の地域では、屋内でのマスク着用義務を再開しました。
アメリカでは、感染力が強いとされるオミクロン株の亜種「BA.2」が、新規感染者の86%を占めていると推定されています。そうした中、13日水曜日、ニューヨーク州の保健当局は、オミクロン株の2つの新たな亜種の感染が広がっていてると発表しました。州の中部では新規感染者の90%を占めており、警戒を促しています。新たな亜種は、オミクロン株BA2.12とBA2.12.1と呼ばれ、感染力が強いとされるBA2よりさらに25%感染力が強いとみられています。これらの亜種はアメリカ国内の30州で確認されている他、40か国で確認されているということで。ボストン小児病院のジョン・ブラウンスティン医師は「感染力が強いのか、免疫を突破する能力があるのか、まだ分かっていません。いずれの場合も、急速に感染が拡大する可能性があります。」と語りました。
全米の新規感染者数は26州で増加しており、入院患者数は11州で増加しています。一方、感染者数のデータに関しては正確でない可能性が指摘されています。オミクロン株が流行していた時期には1日に260万人が検査を受けていましたが、現在は1日に50万人で、専門家は、実際にはより多くの感染者がいるとみています。政府関係者や議員などの間でも感染が広がっており、11日月曜日の段階で少なくとも24人の感染が確認されています。そのうち数人は、2日にワシントンDCで行われた夕食会に参加していました。この夕食会では集団感染が発生しており、参加者のうち少なくとも80人の感染が確認されていますが、重症者はいないということです。ホワイトハウス新型コロナ対策チームのアシシュ・ジャー調整官は「パンデミックは終わっていません。引き続き警戒が必要です。」と語りました。
そうした中、11日月曜日、ペンシルベニア州フィラデルフィアは、屋内施設でのマスク着用義務を再開すると発表しました。平均の新規感染者数は142人ではあるものの、過去10日間で50%以上増加しており、規制の再開に踏み切りました。18日から施行されます。フィラデルフィアの保健当局者は「規制の再開は感染拡大を遅らせ、救急外来の混雑を防ぐためです。」と語りました。コロンビア大学やジョン・ホプキンス大学など、いくつかの大学では屋内でのマスク着用義務を再開しています。また、地下鉄、バス、旅客機など公共交通機関でのマスク着用義務が18日に期限を迎える予定でしたが、13日水曜日、CDC疾病対策センターは、この規制を来月3日まで延長しました。