3月の消費者物価指数が発表され、40年ぶりの高水準を再び更新しました。止まらないインフレ。中でも深刻なガソリン価格の値上がりを抑え込むため、新たな対策が打ち出されました。
12日火曜日に労働統計局が発表した3月の消費者物価指数は、前の年の同じ月にくらべて8.5%上昇し、インフレに拍車がかかっています。カリフォル州の住民は「家賃が半端じゃないよ。」と語りました。また、別の住民は「毎週フードバンクに来ています。高額で買えない野菜などがもらえます。」と語りました。急激なインフレはアメリカだけの問題ではなく、パンデミックで引き起こされた世界的な供給網の混乱が主な原因とされています。そこにロシアのウクライナ侵攻が加わり、中でもガソリン価格の高騰が深刻な状況となっています。
バイデン大統領は12日火曜日、ガソリンの価格を抑制するための対策を発表し「大統領としての権限を全て使って『プーチンインフレ』を抑制する」と語りました。新たな対策ではスモッグの原因になるとして、夏の間の販売が禁止されていたE-15と呼ばれるガソリンを、今年は1年を通して販売できるようにするということです。E-15とは、ガソリンに15%のエタノールを混ぜた混合ガソリンで、一般的なレギュラーガソリンであるE-10より、1ガロン当たり約10セント安く販売されています。しかし、E-15を販売するガソリンスタンドは全米のたった2%で、その恩恵を感じられる消費者は少ないと政策自体を疑問視する専門家もいます。E15ガソリンはバイクやボートなどには使えず、乗用車でもE-15ガソリンが使えるものと使えないものがあります。専門家は、故障した場合に保証の適用対象外になる可能性もあり、メーカーに問い合わせるよう勧めています。