ニューヨーク市の地下鉄で起きた銃乱射事件で、62歳の男がテロの疑いで逮捕、訴追されました。防犯カメラに事件当日の男の動きがとらえられていました。
ニューヨーク市ブルックリンの地下鉄銃乱射事件から29時間が経った13日水曜日、マンハッタンでフランク・ジェームズ被告62歳が逮捕されました。ジェームズ被告は自ら警察に通報し、自分の写真をニュースで見たと語り、現在の服装と居場所を伝えたということです。ジェームズ被告は場所を移動していましたが、目撃情報により、その後、逮捕されました。目撃者の1人は「何もしてないかのように、普通に歩いていました。」と語りました。
防犯カメラの映像などから、事件当日のジェームズ被告の動きが明らかになってきています。被告は、事件前日にペンシルベニア州フィラデルフィアで車を借り、事件当日の朝4時ごろ、ニューヨーク市ブルックリンで運転していたと見られています。その後、朝6時ごろ、地下鉄工事の作業員のような服装で路上を歩く姿が、防犯カメラに捕らえられています。捜査当局によりますと、被告は地下鉄に乗り込み、朝8時半ごろ犯行に及んだということです。車内でガスマスクを着けて煙を発生させ、銃で33回発砲。10人が撃たれ、合わせて29人が重軽傷を負いました。犯行後、被告は人込みに紛れて、事件を起こした列車とは別の列車に乗り込み、逃走したと見られています。
犯行現場には拳銃の入ったカバンが残されており、拳銃は11年前に被告が購入したものだと判明し、捜査が行われていました。動機は捜査中ですが、事件前日、ジェームズ被告はソーシャルメディアに「人を殺したい」と投稿していたということです。ジェームズ被告は公共交通機関に対するテロ及び攻撃の罪で訴追されており、有罪となれば終身刑となる可能性があります。
街の防犯カメラ映像で被告の動きが明らかになる一方で、事件が起きた地下鉄駅構内の防犯カメラが不具合を起こしていたことで捜査に遅れをきたしたとして、地下鉄を運営しているMTAに批判の声が出ています。