世界中で原因不明の子供の急性肝炎が報告されています。アメリカでも6州で事例が確認されています。
原因不明の子供の肝炎がアメリカを含む12か国で少なくとも169例報告されています。そのうち17人が肝臓移植を必要としました。WHO世界保健機関のフィリッパ・イースターブルック医師は「健康な子供が急に肝炎になるのは異常です。」と語りました。CDC疾病対策センターは6州で確認された20人の子供の肝炎について調査しており、そのうち少なくとも4人は肝臓移植を必要としました。ウィスコンシン州では1人が死亡しました。
アラバマ大学病院の小児肝移植担当ヘレナ・グティエレス医師は「肌や白目の部分が黄色くなる症状がでたら小児科を受診させてください。」と語りました。アラバマ州では、9人の子供がアデノウイルス感染後、肝炎を発症しました。一般的にアデノウイルスは風邪の症状を引き起こしますが、 肝炎の原因になることはまれです。グティエレス医師は「ウイルスによる肝炎とみられ、免疫反応が過剰になっている可能性があります。」と語りました。WHO世界保健機関は調査を進めていますが、今のところアデノウイルスとの因果関係は認められていないとしており、現在、肝炎が報告されている169人の内、半数以上の95人はアデノウイルスへの感染は見られていません。
子供の肝炎は食べ物が原因で起きる場合が多いですが、 今回報告されている事例は、また別に原因があると見られています。