テキサス州で9歳の少年を含む5人が、隣に住む男に銃で殺害される事件が起きました。きっかけは隣人からの苦情でした。
先月28日金曜日、テキサス州クリーブランドで男が隣の家に押し入り、AR15型のライフル銃を発砲。女性3人、男性1人、9歳の少年が死亡しました。この家にはホンジュラス出身の10人が住んでおり、他の5人は無事でした。事件が起きたのは、夜11時半ごろで、男が自分の家の前で遊びで銃を発砲していたことに対する隣人からの苦情がきっかけでした。
サンジャシント郡保安官は「隣人が〈赤ちゃんを寝かしつけているから発砲を止めてほしい〉と頼んだら、容疑者は〈自分の家だ、好きにする〉と答えました。」と語りました。隣人が家に戻ると、容疑者はライフルを持って隣人の家に向かいました。被害者は全員、首から上を撃たれており、まるで処刑されたようだったということです。死亡した5人のうち、女性2人は、寝室で幼い子供を守るために覆いかぶさるようにして倒れていました。一緒にいた子供は無事でした。
捜査当局は、5人を殺害した容疑でメキシコ国籍のフランシスコ・オロペサ38歳の行方を追いました。事件当時、容疑者は酒によって、暴力的になっていたと見られています。容疑者は、過去に4回、アメリカから強制送還させられており、2012年には、飲酒運転で服役していました。
殺された女性の夫によると、家族は3年前にここへ越してきてから、これまで容疑者とのトラブルはなかったということです。近隣住民は、この地域で銃声は珍しくないといいます。近隣住民は「ここでは日常的に銃を発砲します。きのうの銃声もいつものことだと思いました。」と語りました。また、別の近隣住民は「ここでは家族がいても銃を撃ちます。警察に何度も通報しています。週末は戦場みたいに銃声が聞こえます。」と語りました。
30日日曜日、テキサス州のアボット知事は、ツイッターで容疑者逮捕につながる情報に懸賞金をだすと発表しました。しかし、その中で容疑者を「不法移民5人を殺害した不法滞在者」と表現し、物議を呼んでいました。翌日の1日月曜日、州知事の事務所は、少なくとも1人は合法的にアメリカに滞在しており、情報が不正確だったこと、また、注目が犯人逮捕からそれたとして声明で謝罪しました。
200人以上による捜査が続き、事件発生から4日たった2日火曜日、情報提供の通報があり、容疑者は親戚の家で隠れいていたところを逮捕されました。また、3日水曜日、捜査当局は逃走を助けたとして、容疑者の内縁の妻を逮捕しました。