きのう、全米の新型コロナウイルスの新たな感染者がおよそ3万5000人確認され4月以来の感染拡大がみられています。
各地での感染拡大をうけ、きのう、ニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州は、感染者数が拡大している州からの旅行者に対し、到着後に自主隔離を義務づけると発表しました。クオモ知事は会見で「感染率の高い州から来た人に14日間の自主隔離を要請します。感染率を下げた苦労を無駄にしないためです。」と語りました。きょう深夜0時から適用され、違反者には最大で10,000ドルの罰金を科すとしています。感染拡大が深刻なフロリダ州やテキサス州など9つの州が現在対象となっています。全米では21州で感染による入院患者が増えています。フロリダ州では、きのう1日の新たな感染者が5500人以上確認され、過去最多となりました。火曜日に検査を受けた人の16%に、感染が確認されたということです。若い世代の感染が多くみられ、17歳の高校生が感染により亡くなりました。
テキサス州でも、きのう1日の感染者が5500人以上確認され、その内およそ1000人はヒューストン市内の感染です。ヒューストン市を含むハリス郡では、感染患者のうち45%がヒスパニック系または黒人だということです。ヒューストンの病院では、3カ月前のニューヨークのように緊迫した状況が続いていて、集中治療室の病床数を増やす必要があるといいます。この病院で治療にあたっている医師によると、
現在急増している感染患者の多くは若い世代だということです。医師はABCの取材に対し、「彼らはマスクをせずソーシャルディスタンシングを守らず室内で集まっています。」と見解を語りました。CDC米疾病対策センターは、全米の感染による死者数が7月半ばまでに15万人に達する可能性があると発表しています。
ニューヨークではきのう、新型コロナウイルスの影響で11月に予定されていたニューヨークシティーマラソンの中止を発表しました。世界各国から5万人の参加者がニューヨーク入りし、沿道には100万人が応援に来るという巨大イベントを市内で安全に行うのは現状では無理という苦渋の決断だったということです。いずれも新型コロナウイルスの影響できのうはベルリンマラソン、そして5月にはボストンマラソンの中止が発表されています。