NBA・アメリカプロバスケットボールの元スター選手、コービー・ブライアントさんや、13歳の娘・ジアナさんを含む9人が死亡した、カリフォルニア州カラバサスのヘリ墜落事故について、アメリカ当局による事故原因の調査が続いています。
9人を乗せたヘリは26日午前9時過ぎ頃、ロサンゼルス近郊を出発。ジアナさんが所属するバスケットボールチームの試合のため、サウザンドオークスに向かいましたが、およそ40分後、不自然な低空飛行を始めたということです。28日には、事故当時のヘリの映像を収めたとみられる、地元の住人が撮影した映像が公開されました。映像では、ヘリが霧の立ち込める中を低空飛行する様子が確認できます。墜落事故が起きたのは、この15分後だったということです。
操縦していたのは20年の経験を持つベテランパイロットですが、墜落の前に300メートルほど急降下していたということで、現在、NTSB・国家運輸安全委員会は当時の状況を詳しく調べています。一部では、当時ヘリは霧で視界不良の中、特別な許可を得て飛行していたとも報じられています。ヘリには飛行状況を記録するブラックボックスやボイスレコーダーが搭載されていなかったことから調査は難航していて、NTSBは地元住民に、当時の天候を示す映像や写真の提供を呼びかけています。
一方、ブライアントさんが所属したレーカーズの本拠地、ステープルズセンターには連日ファンが訪れ、SNSでは各界から追悼のメッセージが寄せられています。ブライアントさん生前最後のツイートでエールを送られた、レーカーズのエース、レブロン・ジェームズ選手は、ツイッターで、今も深い悲しみの中にいるとしながらも、「あなたの意志を受け継いでいくことを約束する」と綴りました。
また、父の才能を受け継いだ娘のジアナさんが進学を目指していた、バスケットボール選手の登竜門、コネティカット大学では、いずれチームメイトになるはずだったジアナさんの背番号、2番のユニホームとともに花を添え、早すぎる死を悼みました。